音楽療法士篠原恵津子の日誌

日本音楽療法学会関東支部
認定講習会・研究会実施団体

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音楽療法のスタッフ日誌;篠原恵津子編

2015年4月9日【ある施設の2014年度最終セッション】


いつもは3つのグループ分けで行っている契約施設の一つA施設での音楽療法ですが、3月30日は全体でのセッションを行いました。
年度末最後のセッションはグループ分けをせずに全員で行うことにしているのです。

桜

今日のテーマは、 [お花見での出来事]

お天気もよく、施設横の公園は桜真っ盛り。
利用者のみなさんは午前中からとてもご機嫌でした。

みんなで♪さくらさくら を歌いながらお花見して、♪だんご三兄弟でお団子を食べて、3月はお別れの季節でもあるね、と卒業式定番の♪贈る言葉…
みんながよく知っている曲目のオンパレードです。

職員の皆さんも普段よりリラックスしている様子がうかがわれ、自分で楽器を選んでノリノリで鳴らし、思いっきり楽しんでいました。

利用者さんたちの多くは、仲間たちが出すそれぞれの音により、自分のやりたいこと、できることが刺激され、いつもよりも張り切って活動しているように見えました。
いつもと変わりなくマイペースな方もいましたが…^m^

まさに、ここには確実に集団力動が働いており、セッション自体の盛り上がりは2014年度の総決算、という風でした。

♪贈る言葉 の後の ♪卒業写真 では、みなさんにカメラを向けて記念写真を撮りました。
みなさんが送ってくれた視線とニコニコ笑顔が「音楽って楽しいよ」と言っているようで、音楽療法士としては最高の瞬間です。

セラピストも4名動員で行う、年に1回の贅沢セッション。
にぎやかで愉しい時間でもありますが、一年の私たちの成果の確認の時でもありました。

さあ、 4月になり、新しい年度の始まりです。

クライエントの皆さん、今年度もどうぞよろしくお願いします♪♪♪

篠原恵津子

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2015年3月8日【歌に感情を込める…ということ】


去年は、『アナと雪の女王が』の映画が流行しました。
同時に、主題歌の♪ Let It Go~ありのままで~ も大ヒットでしたね。

映画のワンシーンが浮かんでくるような、その壮大で美しいメロディーと、 ‘ありのままで ’というメッセージが、ヒットの要因だったのでしょう。

この曲は、施設でも個人セッションでも大活躍でした。

自閉症の Kちゃんもこの曲が大好き。
コセラピストの担当を引継ぎした 7月から毎回セッションで歌っています。
学校の文化祭でも、アナ役に選ばれ、歌ったとのことでした。

この曲を歌うときは、青のシフォンをまとい、アナになりきります。
今年に入った頃からでしょうか、明らかに歌い方が変わってきました。
前回は今までの中で一番の出来でした。
前奏から曲に入り込み、自信たっぷりの声量の歌、振り付けもバッチリ決まっている。
最後の、ドアをバタンと閉めたところで、アナから Kちゃんに戻り、 ‘やりぬいた'と言わんばかりの、「うふふ」という笑い声と笑顔。

Kちゃんは、歌を歌う時、とにかく集中力が高いです。
得意の模倣力を発揮して、初めて聴いた曲でも歌ってしまう能力のある子です。。

実は、 Kちゃんのことを未就園児の時から知っています。
あの頃は、ツリーチャイムの音に泣き叫ぶ、音に過敏なこどもでした。
そのこどもが、音楽が大好きな少女に成長し、歌を歌うことで自分を表現できるようになっていること、本当にうれしく思っています。

さあ、もう春ですね。
♪ Let It Go~ありのままで~ は卒業かな。
それとも、季節に関係なく、まだまだ歌いたいのかな。

これからも、 Kちゃんの大好きな歌を一緒に見つけて、 大きな声で気持ちよく、一緒に歌いましょうね♪



篠原恵津子

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2015年2月19日【思うように歌えない…】


どんな職業においても、体調管理は大切ですが、音楽療法士にとって、声は重要な職業ツールの一つなので、健康に留意し、しっかりと声が出る状態を維持する必要があります。

歌手の徳永英明さんは、日常から喉のために歌を歌う以外は極力声を使わないようにし、普段はマスクを着用しているそうです。

私は、40代になる手前で、一度声が出にくくなることがありました。
炎症で声帯結石になる一歩手前の状態でした。
治療のひとつとして手術も挙げられましたが、この時は通院治療で声が戻るまでになりました。

ほぼ 10年経った今、また高音が出ない状態になっています。
専門のボイスセンターで診てもらうと、原因は加齢によるホルモンの変化と言われましたが、普段の声の使い方など、生活自体を見直す必要がありそうです。

ボイスセンターでは、「治らない。」と診断されてしまいましたが、ボイストレーニングと 10年前に通っていた病院への通院で、この声帯の状態でもできるだけ良い声が出せるようなテクニックを身に付けたいと思っています。

思うように歌えないことは、ストレスでもあり、辛いことでもありますが、これは、きっと自分にとって実になる経験になると信じて、向かい合って行こうと思っています。

篠原恵津子

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2015年1月8日【今年もよろしくお願いします。】


あけましておめでとうございます。

東京の学校は、今日が始業式だそうですね。

この冬休みに、自ら去年の春に個人セッションの卒業を決めた中学2年生の ひろちゃんとのセッションを行いました。
卒業した、去年の春以降は、アフターフォローで、学校の長期休暇の時に来てくれています。 長いお休みごとに 1回ずつだけ来る、というのも、本人が自分で決めました。

ひろちゃんと私のセッションは、10か月ぶり。
思春期に入ったひろちゃんとの関係を新たに築く1セッションとなるので、 気を引き締めて臨みました。

表面上はあまり緊張感が見られないひろちゃん、 最初のプログラム、いつものリコーダーアンサンブルは、セラピストにとっては ひろちゃんの今の気分を察するにふさわしい活動となり、 そして、ひろちゃんにとっては、今の気持ちを調整する活動です。

ひろちゃんの緊張しやすいセンシティブな気持ち、そして、私と合わせようという気持ち、 いくつもの気持ちが折り重なって、 遠慮がちだった音がだんだん大きくなり、 後半では、自信が出てきて、自由に演奏している様子…。
よほど気持ちがよかったのか、なかなかやめようとしませんでした。

その後も、ひろちゃんらしいプログラムをこなし、 時間きっちりじゃないと気が済まない性格なので、 最後に用意されていたプログラムは割愛となりました。

このように、小さい頃から一緒に音楽をしてきたクライエントの成長を 見届けられることも、私たちの大きな喜びです。

次回会えるのは、春休みかな??夏休みかな??

私たちと行ってきた音楽を覚えていてくれて、 それを再現してくれる、そして、進化したひろちゃんを見せてくれた…
とても、幸せな気分を味わわせてくれたセッションでした。

2015年年賀状


篠原恵津子

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2014年9月16日【ホームページ復元完了のおしらせと今後の展望についてのご挨拶】


皆様お久しぶりです。
昨日は、敬老の日でしたね。

コスモス


ご挨拶も、大変、お待たせいたしました。

数ヶ月の間、MTN心のおしゃべり音楽工房HP画像が見れなくなっていた状態が続きましたが、この度復活いたしました。

実はエンジニアの新スタッフが復元に努めてくださいました。その武勇伝については、改めて中井先生から報告してもらうことにして、 まずは、HPが以前どおり機能することを、明記してご報告いたします。

また、今後の当工房の未来計画ですが、以前よりMTN心のおしゃべり音楽工房は、より広く音楽療法を受ける方が増えるように、またクライエントの方々がよりよいサービスを受けることができるように、いつか機が熟したら、公益法人化することを目指して来ました。

すでに長年、内実はNPOに近い運営となっておりましたが、これまでは、法人化されていないために、代表の個人的な経費負担が極めて大きい運営でした。
そこで、若いセラピストが育ってきた今、そろそろ本格的にNPO化を目指してゆくことになると思います。

これから HPでも随時お知らせいたしますので、どうぞ是非、ご関心をお寄せください。

今後とも、ご支援、ご指導、どうぞよろしくお願いします<(_ _)>。

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5月18日 【2013年度 東京都視覚障害者音楽教室 始動です=33】


私は、音楽療法の仕事の他に、視覚障害者を対象にした音楽教室の講師を務めています。
いよいよ5月18日に、今年度の開講初日を迎えました。
新しいお仲間も、男女ともに増えました。^^

音楽療法は、セッションごとに記録を取り、保護者との懇談や施設の職員とのミーティングの後、アセスメントを行い、次のセッションに活かします。

しかし、この音楽教室は、年度初めに、一年間かけて練習する曲を決めます。
対象のみなさんには、サイズ14ポイント以上の太字で書かれた“墨字版”、
そして“点字版”の二種類の歌詞を東京都盲人福祉協会のスタッフが作成してくださり、それをお配りします。

P1060161.png

視覚障害者対象ということで、楽譜は配りません。
つまり、みなさんは、音と歌詞を耳で覚えて歌うのです。

今年度練習する曲は、♪浜辺の歌、♪オーラ・リー、♪雲(星とたんぽぽより)など 9曲です。
男性カルテットやクラシック歌手などのゲストも呼んで、お楽しみもたっぷりと用意しました。

みなさんが合唱を趣味としてずっと続けてくださっていること、きれいなハーモ二―に感動してくださることなど、みなさんからいただく一つ一つの出来事に感謝しながら、音楽の指導にあたっています。

さあ、今年もたくさん、歌いましょう!

たくさん、奏でましょう!!

必ず日々の音楽の経験が、みなさんの心を豊かにすると、私は信じています。

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4月19日 個人セッションを行っている、 12歳のたろちゃん。


リズム感がよくて、セラピストへの愛着も人一倍多くて、いつもニコニコしています。

去年の夏前頃から、タイミングを図って声を出そうという気持ちが一層強くなってきました。思う様に声が出ず、マイクをガリッと噛むことで声の代替えにしたり、時間をかけて根気強く声を出そうと一生懸命だったり。そんな姿を見ながら、どうしたら気持ちよく声が出せるのだろう、と試行錯誤が始まりました。

体の動きと組み合わせたり、大好きなコ・セラピストとのエコーで声を引き出そうとしたり、いろいろな方法を試みましたが、一番のモチベーションになったのは、マイクという小道具でした。マイクを向けられると声を出したくなり、歌いたいときは自分からマイクを取りに行ったりすることが増えました。

ハンドマイクは声を拡声しますが、一方、片手がふさがれるので動きに制限ができてしまいます。そこで、先日、初めてヘッドセットマイクを使ってみました。

帽子も好きじゃないのに、よくわからないものを装着され、たろちゃんはすぐにヘッドセットマイクを外そうとしました。「なんだ、これ?」、そんな気持ちを「あぁ…」という声に出した途端、スピーカーから自分の声が聞こえてきて…。それはそれは、驚いた表情を見せました。お母様と私は顔を見合わせてニヤリ…。もちろん、それ以降は、ヘッドセットマイクを外す行為は全く見られず、セッションの最後まで付けていました。コセラピストの記録からは、“マイクに音を入れるために‘う’の口をしたり、唇の動きが今までよりもさらに複雑になっていた”のだそうです。

男の子は機械モノが大好き。ヘッドセットマイク一つが、一層のやる気を起こすのに功を奏したエピソードでした。

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3月17日 スーパービジョンの研修会を受けて 


先月、日本音楽療法学会の研修に行ってきました。

今回のテーマは、 【スーパービジョン】

スーパービジョンは、日本音楽療法学会がここ3年、力を注いできたテーマです。
普段、書籍の中でお会いする諸先生方のご卓見を直接うかがえることは、私にとって非常に有益でした。

さて、初日は、デモスーパービジョンが行われ、
その総括として松井紀和先生がスーパーバイザーとしての方法論を解説してくださいました。

松井先生は、スーパービジョンには、

①インパクト ②自発的な表現 ③Supported Expression (支持された表現 ) 

が重要だとおっしゃいました。

日々セッションを重ねていると、私も、疑問点や、これでいいのだろうかという不安を感じる時が多々あります。
そしてそんな時には、すぐに一番そばにいる中井先生に、気軽に相談をします。時には、先生の方から「○○さんはどう?」と訊いてくださるので、ここぞとばかりにアドバイスを受けていますが…

①確かに、中井先生から得られる答には、新しい気づきが得られるインパクトがあり、

②質問をされることにより、それに答えるために考えを言葉にする努力をしてみることで、逆に自分自身が気づかなかった点に自ら気づく事があり、

③そして最後には、それが新たな視点からの示唆であるのに、なぜか私自身を改めて肯定できるようになっているのです。

そのような適切な教示を受けた時、なんだか目の前がパッと開けた思いがします。
そして自信を持って、またクライエントと向き合うことができるのです。

私たちは日々、一生懸命、一つ一つのセッションに臨んでいます。
セッションを行い、記録を付け、アセスメントを行う。
自分の考えを言語化することで、違った次元の疑問が湧いてきます。
一つが解決しても、クライエントの成長・発達と共に新たな疑問へと姿を変えていきます。
定期的にスーパービジョンを受けることは、クライエントをより深く、多面的に検討することができる機会になるわけです。

忙しさにかまけず、これを機会に、中井先生だけでなく、いろいろな先生に「スーパービジョン」を受けよう!と心に決めた一日でした。

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1月30日 今年もよろしくお願いします

先週の土曜日、月に1回音楽療法を行っている【砧工房】の新年会に行ってきました。

MTN心のおしゃべり音楽工房は、砧工房開設当時(平成9年)から音楽療法を行っており、当時は砧工房のような授産施設での音楽療法は極めて珍しかったので、世田谷区のモデル事業となっていました。
そして、私がその実践に携わって、もう13年間になります。

さて、砧工房で毎年行われる新年会は、運営・司会進行から利用者のみなさんも加わり、利用者のみなさんの「今年の抱負」などが発表され、盛大に執り行われます。

そのプログラムの一つとして、利用者の出し物があります。

毎年、歌を披露するのですが、

今年は、ゆずの
     ♪栄光の架橋

利用者のみなさんが候補曲をいくつか挙げ、最終的に多数決で決定したそうです。

新年会の前日、私の伴奏で、仕上げの練習を行いました。
年が明けてから、みなさんで相当練習を積んだのでしょう。

あの難しい、長い曲をしっかりと覚え、歌いこなしていました。
 最初の出だし、間奏の後など、いくつかを確認し合って本番を迎えました。

広い会場に、大きな舞台…
4人の利用者のみなさんが、壇上に上がり、歌を引っ張ります。

会場にお越しくださった方々への、利用者のみなさんからの心を籠めたプレゼントなのです。

全員で歌い終え、会場は拍手喝采でした。

「やり遂げた!!」 みんなの気持ちが聞こえてきそうです。

席に戻る私に、何人もの利用者の方が、満面の笑顔でグーサインをしてくれています。

毎年新しく発表される砧工房のテーマ、2013年は、


      【なかよし】


ステキな言葉ですね。
今まで以上に、なかよし になりましょうね、みなさん!!


どうぞ、今年もよろしくお願いします。

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12月30日

今日は、 12月30日。
2012年もあと残り2日になりました。

今年を振り返ってみると、私自身、非常に充実した一年でした。

「忙しい、忙しい」と言いながらも、旅行にも行けましたし、
コンサートにもたくさん足を運びました。
先日は、初めて、ジャズライブの‘おひとり様’を体験しました。


5af3f946227aec366912d99e692d606b.pngクライエントのこどもたちは…というと、

中学校に入って、積極性が光ってきた 駿くん、

どんどん声を出すようになってきた たろちゃん、

妹が産まれて音楽室でもぬいぐるみを可愛がる様子がうかがえるようになった りんちゃん。

そして、着実に集中力が付いている子や、
回数をこなす毎に、お母さんから離れて自分のやりたい鏡遊びに没頭する子など、
みんな成長の一途をたどっています。

みんな、来年はどんな姿を見せてくれるのでしょう。
今から楽しみです。

クライエントのみなさん、クライエントの保護者の皆さま、施設の職員の方々、

今年もお世話になりました


2013年も、どうぞよろしくお願いします。

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11月26日


先日のしゅんくんのセッションでの出来事です。

しゅんくんは、いろいろな歌を知っています。

♪かもめが翔んだ日 をリクエストするなど、好きな曲のジャンルは幅広く、初めて聞いた曲でも、すぐにサビを覚えて歌ってしまうほど、歌の構造をすぐに体に取り入れてしまう、そんな感覚を持っているしゅんくんです。

最近続けて行っているプログラムに、かるたゲーム があります。
レパートリーがたくさんあるしゅんくんだからこそできるゲームです。

80678ec9f40c597f4e441b95c6dfcd7b.pngかるたゲームの1曲目…

前奏 2小節目で、しゅんくんがカードを取りました。
『正解 !』 

歌に入ったところで、おかあさんとコ・セラピストはようやく曲がわかりました。

♪まっくら森のうた 

その日のかるたゲームはしゅんくんが

 優勝

もちろん、優勝ソングは、♪まっくら森のうた 

部屋を暗くして、しゅんくんがスプリングドラム、おかあさんがズブチューブ、そして、コ・セラピストがフロアタムやふくろうの擬音などで雰囲気を醸し出します。


静まり返った暗い森の中、しかし確かに力強く息づいている森、この曲の中に流れているメッセージを感じ取り、曲に浸りながら、みんなで歌いました。


しゅんくんは、いつも、歌の世界の中で、湧きあがる様々な感情を受け止め、それを表情や手ぶりで表現してくれます。


そんな姿を見ると、しゅんくんと共感できる曲をたくさん見つけたい、と思うのです。

このエピソードをご紹介するにあたり、クライエントのお母さまのご承諾をいただいております。ご承諾、ありがとうございました。

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10月26日

なかなか時間が取れませんが、私はコンサートやミュージカルに出かけることが大好きです。

初ミュージカルは、中学生の時、『屋根の上のバイオリン弾き』でした。
それから、オペラ座の怪人、キャッツ、ライオンキングなど有名どころはほとんど観ました。宝塚歌劇団もおととし初めて観に行きました。

そして、先月、旅行先で観てきました、ブロードウェイキャストによる『ウィキッド』。

ファンタジックな世界にいざなってくれる舞台装置、抜群の歌唱力、エネルギッシュなダンスに 3時間半圧倒されっぱなし、それはそれは素晴らしい舞台でした。

ミュージカルは、音響の使い方、キャストの表情、曲毎の声の張り方・表現の仕方など、勉強になることばかりが詰まっています。

ミュージカルを観終わり、最初に感じたことは、
【毎回のセッションで、対象者の方々と繰り広げたいのはこの世界だ!】
 …ということでした。

a6baab0defce88e67857ba045f2eb15b.png集団セッションを行う際、テーマを設けることが多々あります。
そのテーマに沿って選曲し、対象者と一緒にその世界で遊び、そこに流れる夢物語や気分を共有する、セッションがそういう時間になるよう努めています。

今年も、ハロウィンをテーマに、オレンジランタンのとんがり帽子や魔女帽をかぶり、撥にスカーフを結んで、魔法使いの気分を対象者のみなさんと味わいました。
6f7506a547ce36045da1dd17bd36e398.png
仮装をして、魔法のステッキを振りまわすみなさん、みなさんは、ミュージカル俳優みたいで、可愛くもあり、素敵でもありましたよ。

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9月26日


【‘東日本大震災復興支援チャリティコンサート’に向けて その 2 】

9月の初め、近江楽堂へ行ってきました。


近江楽堂は、11月に、‘たんぽぽ’という視覚障害者グループとアマチュアコーラスグループでジョイントコンサートを開く場所です。


楽屋から、会場に足を踏み入れると、クローバー型の空間が広がります。
近江楽堂.pngそして、上を見ると、ドーム型の高い天井。


今回の難曲のひとつ、
♪Ave Verum Corpus (Mozert)
の歌が頭の中で静かに流れました。


先週の音楽教室では
12曲もの歌を仕上げなくてはならない出演者たちから、
「今から緊張している」という声が聞かれました。


でも、‘たんぽぽ’のみなさんの声にふさわしいと選んだ、
この 近江楽堂 を十二分に堪能し、楽しんでいただきたい、と心から思っています。

感受性の豊かな‘たんぽぽ’のみなさんが、コンサート当日、そしてその先に、何を手に入れるのか、とても楽しみです。

さあ、あと 1か月半、コンサートに向けて邁進いたしましょう!

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8月26日


残暑厳しい日が続いていますが、私は、この 8月から9 月に向かう季節が大好きです。

なぜならば、秋を感じさせる匂いを風が運んできてくれるからです。
この匂いは、なぜか小さい頃に歩いた田舎の道を思い起こさせ、ほのぼのと平穏なイメージが心の中に広がります。

このように、香りからある記憶が誘発させられることを 【プルースト効果】 と言います。

音楽でも、この【プルースト効果】に似た効果が期待できます。

スタッフ日誌120825.jpg曲を聴いて、昔の話に興じたり、情動失禁をしたり、ということは、セッションの中でもよくあることです。

“曲と思い出が結び付き合う”

今、しゅんくんと、♪あすという日が を毎回歌っています。
これは、新しい環境に飛び込んだ彼に対しての、私からのエールでした。紹介するつもりで取り挙げたこの曲を 既にしゅんくんは知っていて、しっかりと歌詞も覚えて歌っています。

この歌を歌いながら、自分を信じて、未来に希望を持ち、また、いつか大きくなって、この曲を耳にした時に、毎日頑張っている‘今’を思い出してほしい。

私が何年後かに、♪あすという日が を聴いて、何を思い出すんだろう…。

やっぱり、しゅんくんのことかな。 ヾ(o´▽`)ノ♪

このエピソードをご紹介するにあたり、クライエントのお母さまのご承諾をいただいております。ご承諾、ありがとうございました。

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7月21日


【 ‘東日本大震災復興支援チャリティコンサート’に向けて その 1 】

今日は、月1回の視覚障害者音楽教室でした。

オヘラシティ1.jpg今年度は、震災復興支援を目的とした、チャリティコンサートを11月に開く予定です。

音楽教室に毎回参加してくださる方々の中に、おひとりだけ男性がいらっしゃいます。
そのYさんは、コカリナという手の平に入ってしまうくらいの大きさの笛を習得するために
音楽教室にいらしていましたが、女性ばかりの合唱練習にも、進んで声を出してくださっています。

Yさんには主旋律を1オクターブ下で歌っていただいていますが、女声二声に男声が入ることで、音に広がりが出て、曲に深みがでます。

このハーモニーに、テノールとバスが加われば、さぞ素晴らしいだろう、とかねてから思っていました。

この思いが叶い、今回のチャリティコンサートは、混声合唱コーラスグループとのジョイントです。

さあ、本番の11月まで、あと残すところ4か月、溶け合うようなハーモニーを追求していきたいと思います。

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7月3日


海―1.png沖縄は、すでに梅雨明けしましたね。
東京は…と言えば、今年は空梅雨なのでしょうか?
梅雨らしくない毎日が続いているように感じます。

夏が来ると、‘必ず’と言っていいほど扱う曲の中に、

♪風になりたい 

があります。

この曲は、外国でもカバ―曲になったり、
CMソングに選ばれたりと、世代を超えて馴染みのある曲です。

サンバホイッスル、アゴゴ、そして細かいステップ、
これらが揃えば、気分は、カーニバル!!

私にとって、サンバのリズム打ちは、お手のものでしたが、
足を後ろに蹴り上げながらの細かい動きのステップは、なかなか難しいものです。

6月に数人のこどもたちと踊ってみましたが、
みんな、初めはてんやわんや。
なんとなくできてるつもりで笑顔も見せるこどももいれば、
行う前からギブアップ気味にキレ始めるこどももいました。
実は、こどもたちにとってさえ、サンバ・ステップがこんなに難しいなんて、想定外でした!

フロアのセラピストとしての最終形は、リズム打ちとステップ、この二つの合体です。
これが難儀で、足が意識とは全く別の動きになってしまいます。
ヾ(´ε`;)ゝ… ふぅ…


梅雨明けまで、あと 2~3 週間…。


クライエントの皆さんに軽快なノリを伝えるために、
また、みなさんが自由奔放に、元気よく、踊ったり鳴らしたりできるよう、
セラピストの音楽はもちろん、視覚的な支え(サポート)も重要です。

だからこそ、梅雨が明ける前に、体得せねば…!!!

感覚統合が十分に機能しない方たちにとって、
楽器の音を聴く、実際に鳴らすことで知覚を使用しながら、
楽しく踊ったりなど、運動機能を発揮することは、大変意味のある活動になります。

そして、♪風になりたい 以外でも、
ジャパネスクサンバの ♪マツケンサンバⅡ も
年間通して大人気だということを付け加えておきましょう

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6月16日

東京は、 6月10 日に梅雨入りしました。

56ba0f306ab5f706fc4cd35adb8ea7c5.png大人にとっては、梅雨は厄介、
洗濯物は乾かないし、気分もどんより…。

しかし、子どもは、レインブーツを履くだけでウキウキ気分になるようです。
そして、カラフルな傘、お揃いのレインコートが加われば、無敵。
楽しそうに傘をくるくる回したり、
水たまりにジャンプしてはしゃぐ姿が目に浮かびます。


唱歌で、♪雨ふり という曲があります。

「ピッチピッチ、チャップチャップ、ランランラン…」

このフレーズがこどもたちは大好き。
小さなパンダ傘をさして、早速スキップです。
♪雨ふり の歌が終わっても、「ピッチピッチ」の歌詞だけで、遊び続けます。

もっともっと『雨』で遊びたいこどもたちには、
水風船、しゃぼんだま、カラーボールなどを使って、
さらにイマジネーションに展開を加えます。

でも、こんなこともありました。

もう梅雨入りはしていましたが、その日は、実は晴れていました。

すると、♪雨ふり の曲では傘をさして楽しそうだったあるお子さんが、
曲が終わると、すぐにピアノまで来て、♪ピクニック を歌うのです。

『今日は、雨じゃないよ、外は晴れていたよ。』

そんな心のおしゃべりが聞こえてきました。
そして、♪ピクニック で、そのお子さんは、ハモンドJr.という鍵盤楽器を使って、
動物の声や虫の声など、
いつもより賑やかに擬音を鳴らしてくれました。
まるで晴れた空を励ますように!(笑)


東京の梅雨はこれからが本番。
たくさんある雨の歌、
今からたくさんのクライエントの皆さんと歌うのが、
楽しみで仕方がありません。

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6月9日

今日、あるアーティストのライブに行きました。


最小限の舞台装置しかないステージでしたが、
音楽の素晴らしさを深く感じながら過ごした2時間半でした。

彼の歌った、♪希望 という曲、
聴いているうちに、なぜだか涙があふれてきました。

メランコリックな曲調に触発されたのか、
あるいは、決して順風満帆とは言えなかった彼の人生を思い、
センチメンタルな気持ちになったのか。

今になって考えてみると、その時の涙は、
いろいろな感情の向こう側に
「一条の光」を見た気がしたからではないかと思うのです。

IMG_0084.JPG音楽療法のセッションで、
クライエントの方々は、曲を通して
いろいろな感情が呼び覚まされますが、

最後には、すべての感情が昇華され、
次へのエネルギーにつながることで、
心理療法としての意味を持つのだと思います。



今日、ライブに行って感じたこの気持ちをずっと覚えていたい。

この気持ちこそ、音楽療法の本質なのかもしれません。

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5月15日

先日、とても嬉しい出来事がありました。

DSC_0253.JPG月に2回セッションを行っている施設で、いつも通り準備をしていると…。

あらら??? 「Wさん?」
Wさんは、昨年5月から体調をお崩しになり、長く休養なさっていた施設の職員の方です。


Wさんは施設のムードメーカー。利用者さんたちともそのフランクな関わり方で、主任というお立場でありながら誰彼となく親しいお仲間のようなお付き合いをなさっていました。

勿論、私たち音楽療法スタッフにとっても、場を盛り上げてくださるWさんがいらっしゃらないと、なんだかあんこの少ないもなかみたいで、心のどこかでいつも寂しく感じていました。

そのWさんが、ほぼ全快なさって、職場復帰を果たしていたのでした。 
:*.;".*;・:\(*^▽^*)/:・;*.";.*:

主任というお立場から、常にセッションに入っていることはできないのですが、その日は、セッション後半には顔を見せてくださり、早速、利用者さんのシンバル奏にチャチャを入れていました。言うまでもなく、そこには大きな笑いが生まれていました。

利用者さんたちと家族同様に接している職員さんたちからは、利用者さんたちの嗜好を探る情報を教えていただいたりなど、音楽療法は、施設の理解、協力の下に、施設でのみなさんの生活に直接役立つコミュニケーションの手段や気分を提供することで、よりよい効果が得られると思っています。

Wさんの復帰を祝うと共に、これからも個々の利用者さんのためになるしっかりとしためあてを持ち、心に響くセッションを 職員の方々と一緒になって作り上げていきたいと、改めて感じた一日でした。

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4月17日

今年も、日本各地できれいな桜の花が咲いています。

私は、話題のスカイツリーを眺めながら、とある公園でお花見をしてきました。平日だったためか、幼稚園帰りの子どもたちを連れてのママさん花見会、サラリーマンやOLの方がお昼休みを利用して花見をしていたりと、大変賑やかでした。

DSC_0200.JPGポカポカ陽射しの中、ピンクや白の可憐な花びらがなんとも可愛らしく、その花びらが花嵐に吹かれ 舞い上がるのも、非常に美しかったです。

そんな【桜】をテーマにした曲を、今年もいくつかの音楽療法の場面で使いました。

その中、二つだけエピソードをお話ししたいと思います。

・♪さくら(独唱) 森山直太郎 2003年

 この歌は、‘毎年咲いては散る桜の花’と‘友達との惜別と再会’とを掛け合わせた歌です。
 歌詞通りにクライエントとコ・セラピストが振付をしながら、コントみたいなやりとりをしていると思えば、サビに来ると、朗々とそれはオペラ歌手の様に歌い上げています。

 中学生に上がったばかりのクライエント、おそらくこの曲はさほどよく知っている曲ではないでしょうが、自分の‘イマ’と重ね合わせながら曲を味わっているようでした。


・♪サクラ咲け 嵐  2005年

 自主グループの未就学児のこどもたちとのセッションで使いました。
 サビでたくさんの花びらが自分の上から舞い落ちてくるのを期待して、目を大きく開けてサビが来るのを待っている子や、曲に高揚感を覚え、後半では3種類の打楽器を順番に元気よく叩き続けていた子…。

桜をテーマにした曲はバラードが多い中、この曲は、こどもたちのエネルギーを十分に発散・表現できる曲となっています。


調べてみたら、‘桜’という言葉のつく曲は、325曲もあるそうです。

昔から、日本人と桜は切り離せないということなのかもしれません。

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3月16日

3月は卒業のシーズン。
‘卒業の歌’と言えば、古くは、♪贈る言葉、♪思い出がいっぱい、
最近では、♪桜の栞、♪3月9日 などたくさんあります。

たとえば、♪贈る言葉。
これは、1979年の曲で、ドラマ「3年B組金八先生」の主題歌だったことは有名です。
その後、卒業ソングとなった今では、1979年に産まれていなかった方々も前奏を聞けばこの曲だと判るほどです。いわゆる卒業ソングと言われている曲は、多くの思い出を抱きながら迎える卒業という大イベントに結び付けられるからこそ、人々の心に残り、歌い継がれていくのでしょう。

DSC_0139-1.jpg音楽室を訪れてくれているこどもたちの中にも、この3月に小学校を卒業する児童が2人います。
そのひとりが、しゅんくん。

とっても素直で礼儀正しい、そしてちょっぴりシャイな男の子です。
今日のセッションのテーマは、もちろん、【卒業】

第1曲目は、♪With you smile

この曲は、しゅんくんのおねえちゃんの卒業式で歌われた曲で、しゅんくんもよく知っている曲です。
最初から最後のフェルマータまで上手に大きな声で歌ってくれました。

続いて、今年卒業式で歌うと言うので、急遽、♪マイバラード を歌うことに。
さらに大きな声ではっきりと歌い、最後にはシンセサイザーのドラムセットを夢中になって叩いてくれました。いつもはお母様のそばに座っていることが多いのですが、どんどん気持ちが高まってきているようです。それからも、ドラマーのごとく、シンセでリズムを刻んでくれたり、歌ったり、バルーンの上に乗って揺れたり、非常に活発に活動してくれました。

バラードさえも思いっきり笑顔で元気よく歌う、その活き活きとしたしゅんくんの姿からは、来月から一人で新しい環境に飛び込む憂いはみじんも感じられません。
ぼくの未来は明るい!と確信している様にも見えました。

その後、6年間仲良く過ごした事を振り返りながら友達の歌を数曲歌い、最後は、定番中の定番、本番の卒業式で歌う、♪旅立ちの日に

バルーンに乗りながら、手を広げて飛んでいくイメージを表現したり、大きく手を振ったり、ミュージカルさながらの歌唱でした。
それを見たお母様がにこやかに笑って言いました。

「卒業式でもやりそうな気がする…^^;」

DSC_0123-1.jpgしゅんくんとゆうちゃん、

あなたたちが音楽をとても好きだと思っていることをとても嬉しく思います。

これからもあなたたちが成長する上で、音楽が心の支えの一つとなってくれることを願ってやみません。

ご卒業、おめでとうございます。

新たな旅立ちを心からお祝い申し上げます。

このエピソードをご紹介するにあたっては、クライエントのお母さまのご承諾をいただいております。ご承諾、ありがとうございました。

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2月16日


先日、11歳のクライエントのお母様から、ある写真を見せていただきました。
何種類ものマスキングテープをデザインしたものです。

音楽療法P1010095.jpgこのクライエントは、セッションの中で、小麦粉粘土をちぎったり、クーピーでバナナを書いてくれたり、動かしにくいながらも、右手を一生懸命使ってくれています。

自分で何かを創作する時は、夢中なんでしょうね。

こんな風に、何かに没頭できる時間が、誰にとっても必要な時間なんだと感じます。

ステキな作品ができたね!

落款が玄人っぽいね。
これからもたくさんの作品を作ってね。
楽しみにしているよ!!

このエピソードをご紹介するにあたっては、クライエントのお母さまのご承諾をいただいております。ご承諾ありがとうございました。

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1月20日


先日、2012年初めての 視覚障害者の音楽教室を行いました。

この日、東京では、朝未明より雪が降り、初雪が観測されました。

みなさんはヘルパーさんに付き添われて会場に集まるため、足元が悪いと、とかく参加者が少ないのでは…と心配しましたが、いつもと変わらぬ笑顔でたくさんの方がお見えになりました。

せっかくの初雪に目をそらすのはもったいない!

♪雪のふるまちを ♪虹と雪のバラード ♪雪山讃歌のほか、演歌の ♪津軽海峡冬景色 など雪が関係する曲の楽譜をたくさん持って行きました。

始まりの歌は、♪ペチカ。歌い終わると、「今日の感じね」と参加者の方から感想が聞かれました。

予定の合唱曲を練習し終え、♪冬の夜 でしめようとすると、「♪灯台守 が歌いたいわ」とリクエストがでました。北の真冬の荒海を守る、灯台守の歌です。

最後は、♪冬景色 を歌って、音楽教室は終わりました。

歌で寒さを分け合いながらも、心の中はとってもあたたかくなる会となりました。

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