音楽療法士の日誌 中井深雪

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音楽療法のスタッフ日誌;中井深雪編

「Coming Soon ないくつかのおしらせ」 2017年3月2日


①GoogleのNPO向けサービスが凄い!
②新しいホームページ近日公開予定!
いつもいつもご無沙汰しています。
3月に入り、ようやく2日間の休みが取れました。
そこで、貯まっていた情報整理をいくつか進めたのですが、
虚しいほど僅かな軌跡… 😢。
それでも、いつもなら到底できないだろうな、という
新しいSNSのシステムのことを学べました。
Google non profitってご存知ですか?
NPOになると、まず送られてくるのがテックスープというNPOのサービスの情報で、それと、新しいホームページ制作だとか、独自ドメインの運営だとか、そういったことを軌道に乗せていくと、たくさんの空中サービスを全部統合できますよ!っていう、非営利活動法人向けのGoogleのサービスに出会うようになっているようなんです。
G suiteという名前では、すでに何度も広告を見ていたのですが、NPOだとそのサービスを無料で利用し続けられるのですって!
クラウドサービスやメールサーバーも、Googleのサーバーを使えるようになるんだそうです。容量はなんと、無制限!
今日、心のおしゃべり音楽工房も、このGoogleのNPO向けサービスを使えるようにしました。
そのヘルプをしてくれたサポートサービスの担当者が、時に短気になりがちな私としっかり向き合って、最後まで整理統合をやり遂げました。たくさん褒めたのですが、なんと、まだほぼ新人なんですって!さすがGoogle!IQが違う!
ということで、心のおしゃべり音楽工房は、3月の上旬に新しいホームページを公開します。
と同時に、メールサーバーをGoogleに移管する予定です。
少しずつ、少しずつ、経費が削られていく予感…。

新しいホームページには、ちょっぴり新しい事業モデルも2,3提案してみています。
どうぞ、見てくださいね!
https://www.google.co.jp/intl/ja/nonprofits/products/

心のおしゃべり音楽工房
代表理事  中 井  深 雪



「2016年12月25日 創立1周年に寄せて」


本日、NPO法人心のおしゃべり音楽工房は1周年を迎えました。
先日、第1期の決算準備のため、税理士さんの元へ伺ったのですが、1期を締めてみて、本当に数々のことが勉強になりました。

私も副代表も、良くも悪くも音大卒のお嬢ちゃん奥さん育ちで、本当に世の中まだまだ、知らないことが多かったんだね、と話し合っております。

公益的な事業への助成を申請するにしても、よく法人団体となって1年以上経過した法人でないと申請できない、という応募要件を目にしますが、その意味も、第1期の決算を行ってみてようやく腑に落ちることが多々ありました。

心のおしゃべり音楽工房は、その前に17年も団体として活動してきて、毎年個人事業として事業収支の青色申告をしてきたため、法人としては1年に満たなくても、助成金の申請はできました。でも、法人の決算は、今までのものとは全然違う決算になるんですね。そうすると、事業計画の立て方も、収入に対する考え方も、全てが自ずと変わってくる。そして、その事がきちんと理解できるようになるのには、公益的な法人であればなおさら、1度法人としての決算を経験している必要がある、ということだったんです。

だいたい、東京都に年間7万円もの「場所代」をお支払いしなければならないことさえ知らずに、よくNPOを立ち上げたものです。

他にも、たとえば設立時に決定した微々たる役員報酬でも、理事1人分は固定額で、やってみたらとても無理、そんなに出ないから額を下げよう、とかはできないんですね。
1回決めたら1年は変えられないし、変えたかったら会議を招集して承認を得て、原則として次の期からじゃないと変えられないんです。
逆に言えば、次の年の計画は全部立て終わってないと、報酬額も決められないわけですね。

それから法人の全経費が、収益事業収入と非収益事業収入との割合に応じた配分になっているか、とかを再計算してみて適正かどうかを査定したりするんだ!と、目からウロコの数字のシャワーをたっぷり2時間くらい浴びて、それでも、締めてみたらなんとかかんとか、手前味噌ですが、自分たちにしてはよくやった1年だったんじゃないか、と思える結果になりました。

皆様に公表する日が待ち遠しいような、恥ずかしいような、変な心境ですが、もう少しお時間をください。東京都に税金を納め、総会を執り行って会員の皆様のご承認を得たら、公表させていただきます。

2017年1月29日に、第1期平成27年度の総会を行います。
世田谷区下馬の区の集会所をお借りし、16:00~17:00です。
今後の見通し、新しいブレーンの紹介など、盛りだくさんの情報公開を予定しておりますので、会員の皆様はぜひお集まりのほど、どうぞよろしくお願いいたします。

そして、

Merry Christmas!

これからもどうぞよろしくお願いいたします。
これからです。

心のおしゃべり音楽工房
代表理事  中 井  深 雪



「“ウィンド・ホイッスル”と“マルチトーンタンク”と“スレイベル”」


2016年11月の、一番重い障がいをお持ちの成人の方たちの通所施設での音楽療法。
一対一で職員さんについていただくため、わずか3人の小グループセッションで、3人以外の皆さんは思い思いのお休みスタイルで参加。
?今日のグループでは、最初に少し体を動かしてもらってみて、抜ける力は抜いてもらってから、個別に用意したそれぞれのお気に入りの楽曲で一人ずつにアプローチし、コミュニケーションを楽しむ。
その後、十分にリラックスし、エネルギーが上がった状態でクライマックス活動を作って発散してから、季節などのテーマをシェアして和もう、という流れで。

1曲目、 体を動かしてもらう為に選んだのは

?♪たき火。

「かきねのかきねの曲がり角? たきびだたきびだ落ち葉たき?」

車椅子ごと少し動いてもらって、曲がり角で、できる人はカクッて直角に曲がってみて!と促してみたら、今日朝から一番不調でご機嫌斜めな利用者さんのアテンダント・スタッフさん(以下、Atと略。)がいい感じに、昔の「おれは直角」みたいに(…といっても通じないか、)曲がってくれた。

「あたろうか あたろうよ」

?で両手を少しでも前に出してもらって、Atに動かしたりさすったりしてもらった後、
1番の「きたかぜピープー」で両腕を寒い寒い!とさすってもらったり、
2番の「しもやけおててが」で冷えた両手を「はぁ?」してこすってもらったり、
3番の「こがらし こがらし」で風を表現するように両手を左右にできるだけ大きく振ってみてもらう。

その時活躍したのがこれ。


最後は、♪紅葉(もみじ)。「あーきのゆうひーに てーるーやーまーもーみーじー」
みんなで口ずさみながら、
視覚的にも紅葉の色をスカーフや造花で刺激した。

いつもなら大体はそれでおしまいなのだが、
今日はさらにその後ろにショート・ショート・コントをくっつけてみた。

マルチトーンタンクという楽器をコロコロコロッっと鳴らしてから、
「あらあらなあに?」

ここで、「どんぐりころころどんぶりこ」まで歌って、みんなで
「どんぐりだってー!」

「どこどこ?欲しいー!」

と取り合いっこをしてもらおうと。。。

マルチトーンタンクはこれ。専用の木の丸いバチで、中をコロコロかき回すと、決してうるさくない可愛い音がする。太鼓を叩く音は好きじゃない人も、この音にはコロっと癒される。



さて、♪紅葉 の前のクライマックスには、今、子どもたちの現場で大流行中の、
映画「ズートピア」の主題歌で、E-girlsのDream Amiちゃんが歌う♪トライ・エヴリシング を使ってみた。

最重度の成人の障がい者の方々は、持って行き方が悪いと、こうした発散系の曲を楽しめない事もあるが、この日はとても上手く行った。
特に、先述の一番調子が悪かった人が、それまで、嫌がりこそしないまでもずっとへの字口だった口角をスイッと上げてくれた!

この時活躍したのは、スレイベルだった。

今日、施設側から音楽療法のリーダーを務めてくれた職員さん(Lと略す)が片方の柄を持ち、もう一方を利用者さんに触れてもらってかる?く振ったら、 さらに楽しくなってじーっと楽器を見て、じーっとLを見て、さらに笑顔。
言葉掛け上手な女性のLに遊んで欲しかったのかな?と思うほどの変貌ぶりだった。

この曲とスレイベルのマッチングを、現場とは別途試し録画した動画で少しだけお聞きあれ。
スレイベル出演!





スレイベルはこれからクリスマスに向かって、毎年さらに大活躍間違いなしの楽器ちゃんなのだ!

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2016年7月5日「旧創立記念日に寄せて ステキなご褒美、いただきました!」


こんにちは。皆さま、取水制限ご苦労様です。
NPOになって1年目ですが、いよいよ明後日は、前身であるMTN心のおしゃべり音楽工房が、さらに前身であったMTN世田谷対話音楽工房として活動を始めた旧創立記念日です。
1998年7月7日でしたので、今年は18周年?臨床経験も20年を突破し、私的には一つの節目を迎えております。
これまで支えてくださいましたご利用者とスタッフの皆さま、本当にありがとうございます。
そして、どうぞこれからも、たくさんの方が本当に音楽療法の効果を享受できるようになりますよう、私たち「心のおしゃべり音楽工房」の活動をご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

今日のご報告は、来年、埼玉県で新しい生活介護施設をオープンされるために、このひと月、私どもの契約先の施設の音楽療法を精力的に集中して5か所全部見て回ってくださった方から、ある素敵なご褒美をいただいた、というお話です。

その方は、このひと月に契約先の施設5か所、全部見てくださったのですが、最後の1か所を見終わった時に、「ここと、〇〇の2か所がすばらしかった」とおっしゃったのです。 (仮に「ここ」をA、「〇〇」をBとしましょう。)
どこがすばらしかったかというと、職員さんが本当によく利用者さんを理解して動けていて、その音楽の楽しみ方が素晴らしかった、というのですね。
利用者さんの行動を決して抑制せずに、いかに自由に活動できるよう配慮されているか、というところもご覧になったそうです。
さらに、Aでは、動ける利用者さんたちだったのもあり、利用者さんたちが全員、音楽を本当に楽しんでいて、一体感が素晴らしい!と。

私は、施設の音楽療法を手掛ける時、その施設の状況や諸条件、そしてスタッフなどの援助資源の全てをできる限り駆使していただいて、今、その施設ではこれがベスト、と言えるような構造を造り上げるようにしてきました。
なので、どの施設でも、そこではこれが最高の形、と言えるセッションをしているつもりだったので、横に並べて比較した事はなかったのです。
なので、見学者さんが、今度はご自身が施設の長として音楽療法を取り入れようという目でご覧になって評価してくださった事は、施設にとっても私にとっても、本当に大きなご褒美になったのです。

なぜなら第一に、5か所の中で、きちんとした有償の職員研修として音楽療法についてスタッフのトレーニングをさせていただいたことがあるのは、そのAとBだけだったからです。


蝶に化けたケロタと、菜の花のフリして記念撮影。

梅雨明けまでもう少しですね。 取水制限、心配ですね。 今年の尚子さん撮影のケロタをどうぞお楽しみください。


花見尚子作2016春夏

NPO法人 心のおしゃべり音楽工房 代表 中井深雪

2016年6月4日【がんばれSちゃん!】


先日ある日のSちゃんはつらそうでした。ママを見つけては攻撃したくなり、でもそれをしちゃいけないのが解っているから余計に苦しくなって、一人で大荒れの状態に。
でも、コ・セラピストに入ってくれた恵津子先生が手をつないでくれて、音楽に集中できるように少しずつ音の鳴る方に目を向けさせてくれ、なんとか音楽の流れと彼の好きな話題で最後には完全に切り替えに成功しました。
セッション内に、完全に切り替えができたのは、お母さんの記憶でももしかしたら初めてかもしれない、とのことでした。「最後は自分との闘いですから。」とお母さんはおっしゃいます。

こういう日は、プログラム通りではうまくいかないのですが、さすがに長く一緒にセッションしているクライエントのSちゃん、楽曲まで変更する必要はなく、おもしろいようにプログラムを殆ど逆になぞるような進行で進めることができました。
最後にはお母さんと、本人と一緒に笑える、そんなセッションを目指していますが、そうなって良かった。

後日、このセッションをVTRで振り返って見てみたところ、Sちゃんは、見事に自分で自分と闘い抜いていました。
切り替えはまさに、その自分との闘いに勝利した結果だったということが判ったのです。
音楽室の使い方も、これでまた一つ、新たに習得できたことでしょう。

こういうセッションがあるたびに考えることがあるのですが、ようやく一つの「考え方」になってきましたので、このことについてはコラムに書こうと思います。
もうすぐ梅雨ですね。今年の夏は暑いらしい…。

蝶に化けたケロタと、菜の花のフリして記念撮影。


あ、そういえば最近、またにわかにラウンドベルのお問い合わせが多いです。
なんでも、これを乳児の頃から回し鳴らして聞かせていると、音感が一気に育つ、と、製作者の先生がおっしゃったとか、新しい情報もいただきました。 ありがとうございます! ではまた。。。

NPO法人 心のおしゃべり音楽工房 代表 中井深雪

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2015年12月31日【2016年 NPO法人 心のおしゃべり音楽工房 がはじまります!】


年末、節目のご挨拶を申し上げます。

NPO法人 心のおしゃべり音楽工房 代表 中井深雪 年末ご挨拶より


みなさま、今年はどのような一年でしたでしょうか。
私は、年明けから、さまざまな経験をしました。

3月、Readyforというクラウド・ファンディングで「調達者」としての資金集めを試み、撃沈。
その後、おつき合いの長い施設のクライエント3名の方々との永の別れがありました。
20年前に音楽療法士を目指して以来の関係者もなんと一気に3人も、旅立ってしまいました。皆、40代後半から50代前半の働き盛りの方々でした。。。
身内にも、幼馴染の大切なご家族にも、悲しいお別れがありました。

私だけではなく、大きな節目や変化の時には、さらに大きな別離もあり得るものという体験をしたスタッフもいました…。

一方、私事ではありますが、母校同窓会の100周年記念ミサに、信者ではありませんが、聖歌隊として参加し、歌うことの原点に回帰する体験がありました。
年齢を重ね、クライエントのみなさんと、多岐に渡るジャンルのさまざまな楽曲を演奏・歌唱してきて、いつの間にか見失っていたより良い発声を、今、改めて取り戻すべく、日々、若いアーティストや、逆にずっとご高齢の先輩歌手からも学びながら、自主トレに励んでおります。

また、教え子でもある弊工房のセラピストが、20歳から10年間のたゆまぬ努力によって素晴らしい成長を遂げ、大きな本物のセラピストとして成熟し、私の片腕以上に活躍してくれるという喜びもありました。丁度今年は、そんな彼女が日本音楽療法学会の認定の第1回目の更新を迎える年でした。

そして、12月、2011年からずっと、迷いながらも検討・模索してきて、8月31日についに東京都に申請を出したNPO法人として、18日に都からの認可が下りました。

NPO法人登記申請


25日この日はクリスマスで、なおかつ先述のスタッフの誕生日でもありました。MTN心のおしゃべり音楽工房は、NPO法人として登記申請を済ませました。

その少し前、12月9日に臨床経験丸20年を迎え、それに引き続いての法人化でした。そしてこれに伴って、1998年7月7日に前身の「MTN世田谷対話音楽工房」として始動し、2012年2月20日に改称した弊団体「MTN心のおしゃべり音楽工房」の名はその役割を終えることとなりましたが、私の中に悔いはありません。

2016年1月6日に登記が完了する予定です。
その後は、
音楽療法の「特定非営利活動法人心のおしゃべり音楽工房」
として、MTNは生まれ変わります。
NPOになると、できる事業は増えます。
同時に、すでに9月より、弊法人は、広く共に活動してくれるセラピストを募集もしております。

「私」ではなく、はっきりと「私たち」と言えるようになります。

今後、私たちにできることに、どうぞご期待ください。
昔大好きだったイベントは極力いたしません。(イベント制作のプロだった時代もありましたが…(笑)。)が、4つか5つ、すでにやらなければいけない、と考えている事業はあります。

また、随時ご報告します。
まずは、この1年いただきましたご利用者さまがたのご愛顧に感謝し、年末のご挨拶をさせていただきますとともに、来年もどうぞ、NPO法人心のおしゃべり音楽工房を、よろしくお願い申し上げます。

そして、何よりも皆さまがよいお年をお迎えになられますように!

ありがとうございました♪

NPO法人 心のおしゃべり音楽工房 代表 中井深雪

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2015年11月20日【ヤマハ発動機と音楽療法のコラボレーション!?】


ヤマハ発動機 といえば…

今をときめく日本ラグビー人気の牽引役として大ブレーク中の五郎丸選手の所属チームとして有名なバイクのメーカーさんですが、音楽のヤマハともグループ企業ですよね。 そして、ヤマハといえば、音楽をやっている者にとっても大いなる関係企業です。

このヤマハ発動機さんが、ラグビー日本代表の歴史的快挙によって大騒ぎが始まる直前に、社員向けの社内ストレッチ体操を20年ぶりに完全リニューアルすることになり、これを請け負った企画チームの広告代理店のヤマハ発動機さん担当の若者が、今年8月末、「できれば新しいストレッチ体操に使われる音楽には、音楽療法にもなるような根拠が欲しい」 とおっしゃって、当工房を訪ねてこられました。

2015年桜


ご存知の通り、音楽療法は、学術的に確立しているエビデンスはまだあまり多くない学術分野です。しかも、医学・生理学とか心理学とか脳科学とか、異分野の田畑を借りてじゃないと、音楽療法士の国家資格化のための価値をアピールできないらしい状況ですから、そういうエビデンスをお求めなら協力は難しい、と私は申し上げました。

けれど、臨床経験の長い1音楽療法士の見解でも構わない、ということだったので、それならば、と、当工房で推奨している技術的なメソッド、「5選曲提示技法 CUTES」について1時間くらいでダーーーッとご説明してみたのです。
九大院卒のその若者、さすがです。Appleノートを広げながら、あっという間にご自身に必要そうなところを理解してくださいました。

そして、出来上がった音楽は、「朝限定 未病限定」くらいの前提条件は必要そうなのですが、なかなか気持ちよく体操できて、よーしやるぞ!と仕事に向かえそうな音楽になりました。

 作曲されたのは、もちろんヤマハグループのヤマハミュージックの若いアーティストさんです。私の参加前にすでに大体のイメージは出来上がっていたというその音楽は、それだけでもとてもステキなものでしたが、その後間接的なアドバイスやリクエストによく応えてくださって、細かい修正を加えてくださいました。う~ん!好きなことを仕事にできている若者たちはさすがです。

というわけで、なんと私も、ヤマハ発動機さんの社内ストレッチ体操制作チームの仲間に入れていただきまして、社内外にすでに発表されています。

しかもこの体操、完全一般公開されたとのことですので、日本全国世界各国どなたでも、ヤマハ発動機さんのホームページから、ダウンロードできるそうです!

メタボ対策、ロコモ対策、未病のうつ病対策に、皆様もひとついかがですか?
そのうち、心のおしゃべり音楽工房でも、音楽療法に取り入れさせていただこうかと思っております。

何と言っても、数か所にブルルン!というヤマハのバイクエンジンの回転音が入っているところが必聴です。気持ちいい音なんですが、これを、「レヴな」音と言うんだそうです。

「Rev」

「Revな…」と、形容動詞的に使うんですって。

よく、工房の音楽療法でも、最近「テンションMAX」という言葉を使うんですが、「Revな」は、この手前の、テンションを上げるためのスタート地点を作るような、そんなイメージの言葉でしょうか。

「reve(2文字目のeに∧というアクサンシルコンフレックスがつきますが。)」がフランス語で「夢」を意味しますが、イメージが重なると、異次元のエネルギーをもらう感じですね。なかなか好みです。

是非一度、その「Revストレッチ」をご覧ください。サイトは下記です。
http://global.yamaha-motor.com/jp/yamahastyle/revstretch/

中井深雪

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2015年6月29日【近況報告】


ジャスト20年前の今日、1995年6月29日に、私は「音楽療法」に出会いました。
今日は個人的には邂逅記念日です。

先日、6月18日に行われたMTN心のおしゃべり音楽工房2015年度総会では、現役スタッフが音楽室に集まり、来られない人はSkypeで参加して、前年度決算報告、今年度予算計画、そして、今年度中に設立予定のNPO心のおしゃべり音楽工房の内容について、定款や設立趣意書などの説明を行い、全員に承認してもらいました。
また、現時点での団体としての会則も公開させていただくことになりました。

まもなく、MTN心のおしゃべり音楽工房設立17周年を迎えます。
現在、上馬5丁目音楽室のご利用者さまから戴いております音楽療法士への報酬が、MTN心のおしゃべり音楽工房年間収入の3分の2を占めております。
そのことに、スタッフ一同、かなり驚いておりました。
近年お約束の通り、MTNは今年度中にはNPOに変わります♪
その詳しいことにつきましては、また改めてご報告させていただきます。

【NHKの意味!?】

さて、先日こんなことがありました。
ダンスが得意で、かっこいい音楽が大好きなSくんとのセッションでの出来事。
高校生になった彼とのセッションは、ここ1年くらい、テーマに沿ってジャンルごとに楽曲を選曲し、そのすべての曲について、セッションの終わりに「良かった」「良くなかった」を、Pin-BooのiPadアプリの音で教えてもらう、という形式で行ってきました。

そのジャンルとは、
(1)導入ノンジャンルより
(2)童謡唱歌より
(3)NHKのうた(朝ドラやみんなのうたやおかあさんといっしょも含む)より
(4)J-POPを中心とした流行曲より
(5)ディズニー・ジブリ・アニメ・ボカロソング・洋楽スタンダード(ポップス、ジャズ、映画)より
(6)スクールソングを含むその他邦楽スタンダード、外国民謡より

というものです。だいぶ慣れていて、Pin-Booの判定が速くなってきたSくん、特にノリノリだった5月の2回目のセッションで、 「はい、それではいつものように、判定していただきましょう。まずは、はじめの曲」と私がピアノでその曲と判るフレーズを弾くとピンポーン!と「良かった」を鳴らしてくれました。
「では次、童謡唱歌からは今日は…」とその日選曲した♪アイスクリームのうた のイントロを弾くと「ピンポーン!」 私が、「はい!♪アイスクリームのうた でした。ありがとう!では次は…」 と続けます。「NHKのうた」そう、言った途端でした。Sくん、 「N・H・K」と言いながら「ピンポーン!」
私が、その日選曲していた♪風が吹いている(いきものがかり 2012ソチオリンピックテーマソング)のフレーズを演奏する前の出来事でした。
二人のセラピストとお母さんは大笑い!「NHKの歌は何でも好きなのねぇ!」とそのSくんの決めつけが可笑しかったのは言うまでもありませんが、Sくんはこれまでもそうやって、思いがけない反応で周囲の大人たちを急に笑わせてくれるようなユニークさがあり、それがお母さんの楽しみの一つでもありました。

けれど彼も高校生、ここのところようやく、私がずっと出てこないなぁと心配していた「自尊心」が強く芽生え、もしツッコミどころを間違えて、Sくんが「笑われた」=馬鹿にされた、とか、からかわれた、と感じるようなことがあると、相手が大好きなお母さんでもはっきりと怒って、不快感を露わにしてくれるようになりました。

その後最新の彼は、WAVE-Drumという楽器のリズムパターン選びにハマっています。
実は彼が好きな音楽ってセラピストの私たちが聞いても本当にかっこよくて、リズムがタイトでアクティブなものなんだということが判ってきました。
Sくんが選んでくれるリズムに、私が即興でピアノをつけていきます。
もともとダンスのセンスがあるSくん、それに目を閉じて浸りながら、自分でも自由に鳴らしたい楽器を鳴らしたり、首や体を振ったりして乗ってきてくれます。
こうして、新しい自己表現法を見つけつつある彼の成長を、改めて心から楽しんでいるお母さんとセラピストたちなのでした。

(Wave-DRUM、音はその1シーンの音声です♪)

中井深雪

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2015年4月9日【Readyfor企画のこと】


プロジェクト終了日まで残り僅かとなりましたので、終了前報告をさせていただきます。

今回は、達成が難しくなりました。いろいろな形でご協力くださった皆様には、達成できなければとても申し訳ない気持ちでいっぱいです。でも、その暖かい「頑張ってください!」のおかげで、睡眠時間をいっぱい削ってでもこのプロジェクトを発表してみて良かった!と思うことができました。

今、ご支援を申し出てくださっている方々には、プロジェクト終了後に支援金はお戻しされますので、どうぞご安心ください。 プロジェクト発表後、このプロジェクトの内容に賛同してくださる施設関係者の方はたくさんいらっしゃることが分かりました。

施設ではなかなかこうした予算が取れないけれど、是非うちでも!とおっしゃってくださった施設長さんが何人もいらっしゃいました。
今後、改めてもっと確実な方法で資金を集めてみて(もちろん非営利事業として)、プロジェクトを始める準備ができ次第、本格的にたくさんの言葉が不自由な方々のためにマイ・ソングを作ってゆこうと思っております。

2015年桜


初めてのクラウド・ファンディング体験でしたが、こうした社会的な経験から学ぶことは数多く、そうした機会を与えてくださったご支援くださったReadyforにも感謝しております。
ご支援くださった方々には、またプロジェクトが終了になり次第、改めてご挨拶させていただきますが、今回はプロジェクトに支援をいただいたのではなくても、これ、いいね、をしてくださった皆様、シェアにご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。

中井深雪

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2015年3月10日【東日本大震災から4年-Readyforにプロジェクトを申請】


明日、東日本大震災から4年目を迎えますね。
震災の復興が思うように進んでいない現状が耳に入ってくるたびに胸が痛みます。
それだけではなく、まだまだ心の傷にさいなまれる方々が次々と後を絶たないのだということも解ってきました。

あの日から、私の中で何かが変わったように思います。
自分が、自分だけのために生きているのではないことは、教育で叩きこまれて育ってきているのに、私たちの世代には個人主義やミーイズムが目立っていました。
でもあの日から、私たちは繋がっているのだ、ということに、謙虚さのような気持ちを持つようになりました。

あの年は、さまざまな「寄付」が行われましたよね。
自分と自分の家族が被災地周辺にいなかった人々の中で、親せきや友人を含む震災被害者のために寄付も支援も何もしなかった人の方が少ないくらいの年となり、またそのための背中を押してくれた大きな鍵の一つは、海外からの「Pray for Japan」のメッセージだったと思います。

Readyfor というクラウドファンディングも、確かこの2011年にオープンしました。
他にもいくつか、有名になりかけた一般支援サイトがありましたが、最近でも活動が知られているところはそれほど多くはないようです。
私は、いつか、ここに協力してもらって、広く国民の皆様に支援してみたいと思っていただけるようなプロジェクトが作れるようになりたいと、その頃思いました。

そして、MTN心のおしゃべり音楽工房は、今日から、初めてこのクラウドファンディングに、プロジェクトを公開しました。
私たちのプロジェクトは直接的な被災地支援ではありませんが、さまざまな方にお役に立てるかもしれない音楽療法の新しい可能性を考えたものです。


詳細はこちら→:https://readyfor.jp/projects/ONGAKURYOUHOU

これから35日間。

どうか、音楽療法と広くこれを必要としてくださる方々、そして、そんな方々と音楽療法を支援したいと思ってくださる方々とが、ここで出会い、強く結ばれますように。 プロジェクトに、そんな願いをこめました。

中井深雪

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2015年2月5日
MTN心のおしゃべり音楽工房(旧 MTN世田谷対話音楽工房)

開室十七周年記念プロジェクト
音楽療法のMTN心のおしゃべり音楽工房 公式LINEページ開設のお知らせ


昨今のケータイメール離れ、LINE,Twitter,Facebook利用の増大を鑑み、電話は良いのですが、メールは、なかなか一元管理が難しくなり、つい見落としてしまって時間が経ってしまう危険を感じるようになりました。
特に、セッション中で電話が通じない、でも、急いで連絡したい、という場合には、私どもスタッフ間でも、LINEのグループ機能を最も重宝しています。

しかしながら、個人LINEは原則プライベートなもの、身内や仲間、お友達との繋がりに、そして日々行動を共にする多職種スタッフとの確実な連絡方法として利用するためにSemi-Closedにしておくのが正しい使い方ではないかと感じながら利用しております。
そこで、MTN心のおしゃべり音楽工房では、かねてより公式LINEアカウントの取得について情報を集めておりました。

ようやく最近、少し時間が取れて調べてみたら、もうすっかり普及していた「LINE@」という無料オフィシャルアカウントサービスがあるではありませんか!
「公式アカウント」って、よく知られている有名企業と公人たる方々だけのためのものだと思っていました。
早速登録しました。

これは、「もう最近LINEしか使わないの!」とおっしゃるくらいLINE一辺倒の方もいらっしゃることに配慮しての開設ですので、今後これしか工房セラピストとの連絡方法がない、というのとは違います。
従来のご連絡方法に加えることで、できるだけお一人お一人のニーズに対応したサポート体制が作れる私たちでありたい、と考えております。

LINEでのご連絡をご希望の方は、まことにお手数ですが、LINE@検索、または下記URLかQRコードを読み取ってMTN公式ページにアクセスしていただき、いわゆるLINEの「お友達登録」をなさってください。

原則このLINE公式アカウントは、「お店トーク」という、お問い合わせに対して一対一での対応を確実にするための、受付の一元化を図る目的で開設いたしましたので、こちらからのメルマガ等の配信は、お知らせを除いて特に予定しておりません。ホームページとの連動性などは、今後またあらためて考えていきます。

こちらから特定のどなたかに突然ご連絡を取ることもできないシステムになっていますが、一度お問い合わせをいただいた方との繋がりは、こちらで「対応済」というボタンを押さない限り継続できるので、すでに工房をご利用いただいているクライエントや実習・研修生の皆さまには、一度登録とお問い合わせ手続きを行っていただいた後はこちらからもご連絡ができるようになります。LINEをお使いにならない方々とのご連絡方法には、従来通りお電話かPCオフィシャルメール、ドコモオフィシャルメールを利用いたします。

一方、お会いしたことがない方の新しいお問い合わせにつきましては、1件ごとに「対応済」とさせていただきますので、その後また、ご連絡を取るには、依頼者の方の方から、再度「お問い合わせ手続き」をしていただく必要があります。
(このあたりは、使ってみないとどこまで便利なのか判りませんね(^^;。)

メールやお電話とLINEの最大の違いといたしましては、LINEでは、MTN心のおしゃべり音楽工房の音楽療法士が全員、皆さまからのメッセージを受け取ることができますので、皆さまから、工房の誰でもいいからすぐにセラピストと連絡を取りたい、という場合に便利かと思います。
またこれは、Facebookページ「音楽療法と心のおしゃべりカフェさんぽ。」の中の「メッセージ」をお使いいただいても同様です。ぜひご活用ください。
ご連絡を見ることができるのは、工房セラピストのみです。いち早く気づいた者が対応させていただくことができるよう、既にロールプレイを済ませていますのでご安心ください。

では、「お友達追加」の方法です。
個々に慣れていらっしゃる方法でお願いいたしますね。
判らないことがあったら、お問い合わせください。

従来のお問い合わせ先は、

電話:フリーダイヤル 0120-5564-86
または公式メール:mtnsmds@d00.itscom.net
そして、オフィシャル・ドコモメール:mtn_smds_556chat.4u@docomo.ne.jp
あと、facebookページ:「音楽療法と心のおしゃべりカフェさんぽ。」のページのダイレクト・メッセージ機能 https://www.facebook.com/mtnmusictherapy

の4つです。

-1.♪LINEアプリの「その他」項目の中の左中央「公式アカウント」を選択


♪ヘッダー左上の「LINE@」を選択


♪地域を「関東地方」と選び、検索窓に「音楽療法」と入れて検索


♪下記正式名称を選択してください。

⇒音楽療法のMTN心のおしゃべり音楽工房

-2 ♪「音楽療法のMTN心のおしゃべり音楽工房」LINE公式アカウントのURLは以下の通りです。 (PC、スマートフォン共通)

http://accountpage.line.me/q/Cvwu72utuy

-3 ♪QRコードで検索する場合は下記をご利用ください。


新しいツールが、皆様のお役に立てることを願っております♪

中井深雪

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2015年1月1日【2015年年初のご挨拶】


新年、あけましておめでとうございます。

昨年末は、12月26日に、MTN心のおしゃべり音楽工房上馬5丁目音楽室での今年の個人セッションがすべて終了し、仕事納めをしました。 昨年もそれぞれ月1回~2回伺う6か所の施設と1病院の他に、この音楽室にて、のべ23ケース 339セッションを実施させていただきました。 うち、インテークのみだった方1ケース、インテークのみを年内に行なって来年から本格的に開始される方1ケース、一度修了していて、季節ごとのアフター・ケアセッションにいらっしゃる方2ケース×2回を含みます。

音楽療法は今、ある程度勢いを持って普及しつつありますが、殆どは病院・施設内での集団(グループ)セッションであり、特に幼児期~学齢期の個人セッションの受療希望ニーズに本格的に応えることのできる音楽室は全国的にも決して多くはないようです。 しかも、ピアノのレッスンなどとの併存ではなく、あくまで音楽療法を中心とした個人療法室となると、さらに少なくなるようです。

こどもたちのための個人療法は、当然のことではありますが、ケースごとにまったく内容が異なります。即興の使い道、その意味、既成曲の選曲ジャンル、その使い道、さらに「言葉」の使い方、コ・セラピストの役割(クライエントにとってのどのようなパートナーなのか)などが、開始後まもなく、徐々に対象児ごとにカスタマイズされていくのです。

けれど、目指すべき成果というものは、1つは音楽療法に限ったものではなく、こどもたちが使える限りの言葉と非言語メッセージによって、自分の意思を周囲の人に伝えることができるようになること、そして、その子に向けられた話しかけをきちんと聴こうとし、その子なりに理解しようとし、その子にできる方法で答えようとしてくれるようになることです。これは、生きていく上で最も実用的な必要技能となるからです。広い意味では、目が合う事や追視ができるようになること、手足や表情などを少しでも自在に動かせるようになってもらうことも、この目標につながっていきます。

そしてもう1つは、おそらく音楽にしかできないだろうと思われること、すなわち、一人一人のこどもたちが音楽の感動によって自分の「いま」を超え得るような特別な意識体験(時には達成感に満たされる体験、時にはトランス、すなわち変性意識状態におけるピーク体験)を経験し、自らの内なる創造性を刺激されてよりよく生きるエネルギーをもらって帰ってくれるようになることです。

極端なことを言うと、これらの体験の積み重ねこそが、こどもたちが二次障がいの類に陥る可能性を遠ざけていく、という実感が私にはあるのです。なぜなら、自らを創造しようとするエネルギーこそが自らを破壊しようとするエネルギーと対決できる唯一の力であるからです。

さあ、昨年はそれがどこまでできたでしょう。 そして今年も、一つの妥協もなく全セッションでこれを目指していける私たちでありますように。

では皆さま、セラピスト一同、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


中井深雪

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2014年11月18日【リーフレット「音楽療法ってなあに?」を制作!】


2014年のあと2ヶ月となりましたが、10月の末~11月3日の文化の日まで、セッションのないセミ・オフが得られたので、MTN発行の音楽療法についてのリーフレットを制作しました。ちょっと頑張って、素敵なリーフレットになったかな、と自画自賛、日誌にも書いておくことにしました。

A4の両面1枚の原稿で、三つ折りのリーフレットになるのです。

公開されている学会からの情報や、私たちが撮りためている写真などを使って、客観的な音楽療法についての紹介ができ、どなたに配っても解りやすく、喜んでいただける媒体を作りたいと思ってのことです。

早速、11月の同窓会で同期の友人たちに配ってみようかなと思っています。 まだまだ健全な国民一般には知名度のない音楽療法という代替医療を、少しでも多くの方により正確に、知って欲しいと願っています。

リーフレットご希望の方は、どうぞお気軽にMTN心のおしゃべり音楽工房までお問い合わせください。


中井深雪

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2014年10月6日 「あらためまして復活のご挨拶♪」


本日は、台風18号の直撃を受け、関東は午前中いっぱい、暴風雨の危険に晒されました。
予定されていた契約施設での音楽療法が中止・延期となり、急休日(きゅうきゅうび)ならぬ棚ボタ的なお休みをいただきましたので、ようやく書くべきモノを書く時間が取れた次第です。

避難勧告を受けられておられる方々、停電や水難に遭われた方々には、心からお見舞いを申し上げます。

さて、今から丁度半年前の4月11日(金)のことだったと思われます。MTN心のおしゃべり音楽工房のホームページが急に壊れてしまいました。デザインや画像が全て真っ黒になってしまい、テキストだけがかろうじて読めるという状態になってしまったのです。

2012年2月に、団体名の変更とともにリニューアルして、スタッフ一同、なかなかない時間を捻出し合って順調に更新を続けてきたホームページでしたので、このトラブルは断腸の思いでした。しかしながら、改訂以来それまで、サイト管理担当を引き受けてくれた友人に、ページ制作から相互リンクのためのご挨拶のやりとり、日々の更新まで全てお任せしていたため、いざ、復元に向けて動き出し、蓋を開けてみると、管理者が利用していたホームページ制作ソフトは把握していたものの、その登録者は管理者のものになっていたり、その登録者情報を何とか変更しても、私にも他のスタッフにも、そのソフトの使い方が解らず、したがって復元のメドは全く立ちませんでした。

6月に、ホームページが一部も復元できないまま、サイト管理者が健康上の事情で退任・退職すると、いよいよ私は、自分たちでの対処を諦め、専門家を探すことにしました。
7月、信頼できる友人から紹介してもらったホームページ・デザイナーのS氏は、暫くはお一人で懇々と私たちのホームページの復元方法を考えてくださったようです。

後でS氏から聞くことのできたお話によりますと、通常、クラッシュしてしまったサイト上のデータは、広大なサイバー空間のどこかでバックアップされて残っているものなのだそうです。
そんなことは、有名企業のサイトとか、アクセス数の多い有名人のサイトとか、そういったサイトに限られたことなのではと思ったのですが、必ずしもそうではないのだそうです。

そこでS氏は、はじめはやや軽い気持ちでこの「ホームページの復元」という依頼を引き受けた、と言います。

さあ、ここからがS氏の武勇伝です。

でも、このお話は長くなるので続きはコラムにて!

ともあれ、その後とんでもない想定外の出来事に数々遭遇しつつも、S氏は8月中旬いっぱいで、ついに壊滅状態だったMTNのウェブサイトに完全復元に成功したのでした!

Sさん!本当にありがとうございました!

中井深雪

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7月7 日 創立15周年に寄せて その2


今日、MTN心のおしゃべり音楽工房は、創立から15周年の記念日を迎えました。
最初は、こんなにたくさんのこどもたちや、時には大人やご年配の方々までもが利用してくださるようになるとは思っていませんでした。

1998年7月7日にMTN世田谷対話音楽工房という名で上馬5丁目音楽室を開室した時は、そのまた前身である、当時はまだ二子玉川駅のすぐそばにあった、富士館会館内のカルチャースクールで開講していた「心のおしゃべり音楽室」にいらしていたこどもたちのうち、幼稚園に入園して午前中では富士館会館に来られなくなったこともだちが音楽する場所、という役割でした。

富士館98.JPG


カルチャースクール内での「心のおしゃべり音楽室」は、まだ音楽療法士としては駆け出しだった私と、もう一人、旧姓 松本佳代子元音楽療法士とで、就園前のこどもたちに、音楽療法的なアプローチで音楽体験を広げてもらおうという目的で始めた講座なので、1歳半~ 3歳以下で、特に障がいはないけれど、ちょっと人見知りが激しいから、とか、ちょっと扱いにくいから、とか、ちょっと歩くのが遅いから、とか、ちょっとキレやすい気がするから、といった小さな不安を抱えたお母さま方が、考えようによっては早期英才教育にもなるかも、というお気持ちでお子さんを預けてくださることが多く、具体的に通常発達とは明らかに違う遅れが見られる、という方は極く稀でした。

ですから、上馬 5丁目音楽室を開室した時も、私のイメージとしては、音楽療法が本当に必要なハンディキャップのあるこどもたちのための場所にしたかったけれど、きっとそうなるには時間がかかるだろうな、と思っておりました。

でも、今は、発達障がいの疑いと言われました、というお子さんや自閉症スペクトラムのお子さん、先天的な重い神経疾患を抱えられたお子さん、虐めを受けているというお子さんなど、さまざまなお子さんから、自閉症スペクトラムに重い精神疾患を併発されているような大人の方々まで訪れてくださるようになりました。
そして、発達障がいが疑いで済んで無事音楽療法を卒業できたお子さんや、音楽で虐めや日常生活のストレスを克服できるくらいの強い自尊心や自負心を持てるようになったお子さん、順調な療育を経て不自由のないコミュニケーションができるようになったこどもたちが、そのコミュニケ―ション技能の発揮へのモチベーションの維持のために、あるいは、歌がさらに上手くなりたい、先生みたいにピアノが弾けるようになりたい、いろんな楽器で自分の好きな音楽を作って演奏したい、などの理由で、通ってくれています。

先ごろ、昔、富士館会館の最後の年の「心のおしゃべり音楽室」に来てくれていたあるお嬢さんのお母さまからご連絡をいただきました。
今、工房音楽室に通って来てくれている何人ものお子さんたちを同学で知っているし、つながりもあるんですよ、と。そして、そろそろ療育優先の生活ではなく、本人の楽しみのために大好きな音楽ができる生活に戻してあげたいと思って、とおっしゃいました。

そのお嬢さんはもう、中学校 3年生になっていました。
お会いできるのは来週以降ですが、まさに、 15年の歴史を飛び越えての再会です。
富士館会館で最後にお会いした時にはまだ、殆ど言葉が出ていなかったのですが、喃語は出ていたと記憶しています。今は、ちゃんと、出ているそうです (*^^)v!
もうまもなく、彼女に会えると思うと、当時一緒に彼女とセッションしていた恵津子先生とともに、懐かしくてたまらない気持ちになりました。

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あれから15年という月日が経ち、私と一緒に臨床に取り組みながら、日本音楽療法学会に音楽療法士としての資格を認定された音楽療法士は5人となり、今、6人目が頑張っています。
今いる 3名の20 代の音楽療法士たちには、私や恵津子先生の世代がもう今後経験できないかもしれない、これからの時代のための音楽の吸収が日々行われています。彼女たち自身が、多くの人と繋がり、ともに楽しむことのできる音楽が好きで好きでたまらない、という気持ちをこれからもずっとずっと維持して行ってくれるだろう、と思えることに、大きな安堵をおぼえつつ、私からの15周年記念日誌としたいと思います。

中井深雪

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6月22日  創立 15周年に寄せて その1 


ホームページを刷新して 1年4 カ月、たくさんの方のお目に届くようになったのでしょう、特に丁度 1年経った頃から、音楽室を訪れてくれるこどもたちも目に見えて増えました。

この 1年、3 歳から通ってくれていたこどもたちがまた 3人も中学生になり、うち 2人は、お母さんの手を離れて、一人で通って来てくれるようにもなりました。
一方、もうあと 1年で高校を卒業して、社会人になってしまうお子さんもいます。
また、3歳の頃に発達障がいか高機能自閉症の「疑い」があるとして療育に入ったお子さんの中には、就学するや日に日にこれが「誤解」であったことが誰の目にも明らかになり、特技に自信を持てる頼りがいのある少年に育って、名残惜しそうに巣立って行ってくれたお子さんもいらっしゃいます。
そしてそういうお子さんも、小学校いっぱいの間は、長いお休みになるとお母さんと一緒にお顔を見せに来てくださるので、本当に幸せです。

工房音楽室は、新しい場所が苦手な小さなこどもたちでも、入ったとたんに、ぼくだけの、わたしだけの遊園地!と思えるように、カラフルな楽器がたくさん目につくようになっていて、壁紙などもピーチオレンジで、すぐにさわって良さそうに置いてある電子鍵盤楽器もあり、いつだったか、大人の閉所恐怖症の方が、「ここはぼく、大丈夫です」とおっしゃってくださったようなところなのですが、なにせ地下室を利用して作ったので、天井高が 180㎝しかないのです。小人さんのお部屋みたいなイメージかもしれません。

音楽室の小楽器.jpg

そして、…もうお分かりですよね。
中には、まもなく身長が 180cmの大台に乗ってしまいそうなお子さんが、現在 2名ほどいます。どちらもでっかく育つ遺伝子の持ち主なのはよく承知しているので、毎回、さらに身をかがめて出入りしないとお母さんたちでも頭をぶつけてしまう入口の扉を入って来てすくっと背筋を伸ばすたびに、下から見上げて頭を天井にぶつけないかと心配しています。

小さな宅用トランポリンを飛ぶこどもたちも、小学校の高学年に達する頃には、まともに跳べば頭を天井に激突するはずなのですが、こどもたちって凄いですよね。小さい頃からそこで過ごしているからか、天井の高さがちゃんと頭に入っていて、絶対にぶつからないところまでしかジャンプしないんです。その絶妙な距離感たるや、大人たちの驚愕の的だったりします。

MTNRoom.gif
15年前、開設当初の音楽室

もうじき、創立記念日がやってくると、上馬5丁目音楽室も開設15周年を迎えます。
これに先立って、今後の若い助手たちのためにと、5年ぶりの報酬改訂に踏み切ったのですが、5月にご案内して以来、どのお母さまがたも本当に快くご協力を請け合ってくださり、感謝に絶えません。

これからも、こどもたちに隠れ家として、創造の場として、愛される音楽室で有り続けたいと思っております。

中井深雪

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3月18日 心理学理論「臨床動作法」と音楽療法の見事な一致 


3月17日に、日本音楽療法学会関東支部大会に参加して来ました。

特別講演をされた成瀬悟策先生(九州大学名誉教授)は、御年90歳というご高齢の心理療法研究者で、「動作法」の大家とのことでした。(というより、「臨床動作法」の提唱者その人そのものでした!)

耳が遠くていらっしゃり、ご講義の内容は、残念ながらお声がくぐもってよく聴き取れないところもあったのですが、その分、先生は、抄録に詳しくその内容を書いておいてくださいました。

「臨床動作法」とは、1960年代後半に成瀬先生ご自身が提唱された心理療法・心理学理論の一つで、人の「動作」は、「主体」の活動であると同時に、「被動感」(動かされている感じ)として感じる動作も、「主動感」(自ら動かしている感じ)もその動作は主体による活動であるとし、脳性マヒの青年への臨床で効果を上げて以来、今では、自閉症・多動症児、統合失調症、認知症高齢者、さらにスポーツ選手のトレーニングにまで取り入れられるようになっているといいます。


基本概念は、

・「動作」とは「意図-努力-身体運動」というものから成り立っている。

というもので、体がうまく動かないのは、努力の仕方が間違っているから、努力がうまくいかないのは、意図の仕方が間違っているから、という風に考えるようです。

さらに、成瀬先生は、「ぼくは音楽療法のことはまったく判りませんが」とおっしゃって私たちを笑わせた上で、なんと、この「動作法」の観点から、対象者が音楽療法によって変わっていくとしたら、と言う治療過程を類推・仮想してくださったのです。

驚きました。

それはまさに、実際の音楽療法の臨床過程における、対象者自身の音楽による変化の過程を、そっくりそのまま再現しているかのようなストーリーだったのです。

そして何より勇気づけられたのは、…

ちょっと難しい書き方になってしまいますが、ごめんなさい。


実は、過去過ぎて忘れ果てるほどのいの一番の、最初の人の音楽への反応は

「警戒」

に始まるのでは、とのことでした。

そしてこの、人の音楽体験が、成瀬先生によれば、
16もの過程を経て、

「変性意識状態による厳しい現実の拘束からの解放」

に至って、ついに、

「生活化=現実場面へ具体的に対応する気」
「本気でやる気が醸成されてくる」

段階を迎える、という結論に達していたのです。

これは、ここへ来て、丸17年間の臨床経験を経た私が掴んだ音楽療法の「極意」のようなものと、きっちり一致していました。

フ?ルーホール縮小.jpg

スタッフ日誌にはこれ以上書きませんが、明日からまた、余分な力こぶをこしらえちゃいそうです。

「臨床動作法」は心理療法ですから、
音楽療法が心理療法であることを、ここでももまた、確かめて来ることができました(*^^)v。


第11回 日本音楽療法学会関東支部講習会・地方会のご案内
↓ ↓ ↓ コピペして下さい。
http://www.jmta-kanto.jp/report/11meeting/04.html#02

中井深雪

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新年のご挨拶


新年あけましておめでとうございます!

いつもスタッフ日誌をご購読くださいまして、まことにありがとうございます。
日頃は、多忙に甘えて妹スタッフたちに任せきりのスタッフ日誌ですが、昨年もお子さんから大人の方々までたくさんの方々とのセッションを通して、さまざまな体験を共有させていただきましたね。
こどもたちはそれぞれに目に見える成長があり、
大人の方々とは音楽での心のつながりをさらに深めることができました。

テ?スクヘ?ルbyHori.jpg今年は、 3回目の学会認定更新年を迎えます。
また、茨城県の県民大学講座から、講師のオファーをいただいて、 20時間の講座を予定しております。
それから、昨年 10月に学会発表させていただいたテーマを個別の施設や対象者において深めていくために、他の学会での発表も予定しております。
そして、精神科の音楽療法においても、音楽療法の効果についての新たなスケーリング・アナリシスに向けたミーティングを重ねていくことにしています。

にこにこ顔.JPG音楽室を訪れてくれるこどもたちも増えました。
そろそろお取りできるセッションの時間枠がキャパ MAXに近くなってきて、
まことにありがたいことと思いますとともに、
今年は何とかもう一人、力になってくれる妹セラピストを育てはじめたいとも考えております。

今年の MTN心のおしゃべり音楽工房における音楽療法臨床についての抱負は、これからコラムにまとめて紹介しようと思っています。

皆さま、本年も、♪♪音楽療法♪♪のファンでいてくださいますとともに、 MTN心のおしゃべり音楽工房に、ご支援とご教示を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2013年1 月2日

中井深雪

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9月15日

ひろちゃんの笛の即興は、以前尚子先生が紹介してくれてからも、どんどん上達しています。

尚子先生が紹介してくれた時には、まだ認定を取って間もなかった先生が、自分の即興技術に対するコンプレックスを、ひろちゃんとの即興の体験が越えさせてくれた、というお話だったのですが、尚子先生のピアノもどんどん上達しています。

そして、先日、夏休み最後のセッションでのひろちゃんと私の笛のコラボレーションは、なかなか素晴らしいものになりました。

その数回前から、ひろちゃんが私の演奏の行方を予測するのが上手になり、私たちのメロディーラインが打ち合わせなく重なる、ということが増えていました。

そして前回のセッションでは、私自身が、あとで音声を再生した時に、ひろちゃんの演奏なのか私の演奏なのか、聞き分けるのが難しいところが出てきた、と感じていました。

8月29日、夏休み最後のコラボレーションでは、ひろちゃんの演奏にシャウトはあっても、破たんは最小限に抑えて、最後まで一つの世界をキープし続けることができました。

尚子先生の言葉を借りれば、私と違って長く吹奏楽のアンサンブルに参加した経験のある彼女にさえも、「途中から、深雪先生の音とひろちゃんの音が聞き分けられなくなった」ということでした。

ひろちゃんは小学校6年生。3歳から音楽療法を始め、今では中級バイエルをピアノで弾いていますし、作曲ではメロディメイクにも個性を発揮しています。

今回は、この演奏を細かく記録してくれた尚子先生の記録内容とともに、ジャスト6分間の演奏のうち、中・後半の4分24秒をここに記念に残しておこうと思いました。

この尚子先生の記録(記録はノーカット)は、音楽療法の即興セッションの記録としては質の高い記録ですので、今、勉強中の方がこの日誌をご覧になってくださったなら、是非、お手本になさってください。音声が編集されているため、記録のタイムはズレています。目安として、音声の開始位置は、尚子先生の記録の03m10s辺りからになっています。


ひろちゃんとの即興笛コラボ120829



Naoko Ozeki Wrote:

01m52s 即興スタート。「ミーファーミー」と演奏し、それをメインセラピスト(以下、Mthと略す)とコ・セラピスト(以下、Cothと略す)が続ける。しばらく、このパッセージでやり取りをし、展開して行く。

02m30s頃 「ソラシドレ」などの上行形と、ロングトーンを使って互いにやり取りする。ひろちゃんはMthの真似をしたり、Mthがメロディを演奏し始めると、どのように展開していくのかを予想しながら演奏しているようだった。

03m10s 「ソーラーソ」と最初のパッセージを音を変えて使用。ひろちゃん、Mth、Cothがそれぞれメロディを受け継いでいきながら、このパッセージを通奏する。

03m50s 次第に、「ソーラソ」のパッセージは消失し、上行形を演奏。Mthとひろちゃんの音が聞き分けられなくなる。メロディがシンクロしたり、互いに模倣しあったり、新たなメロディを提示したりと、とても質の高いやり取りとなっていく。音楽が盛り上がり、Cothがクライマックスが近いことを予感していると、ひろちゃんはCothとじっと目を合わせ、互いに終わるタイミングを図り始める。

06m00s頃 「レドシドレ」を交互に演奏し、互いに変奏し合っていた。06m25s 強拍で強くタンギングをして演奏。06m45s 「ソラシラソ」と演奏。このパッセージを使用してそれぞれが変奏して行く。

07m00s ここでもまた、ひろちゃんはCothと目を合わせ、終わりのタイミングを図る。終わりの合図については、以前は「そろそろ終わり」という意味合いが強かったが、今回の即興では「ここで終わり」という意味で合図を出そうとしている、とCothは感じた。

07m30s頃 「今だ!」と言わんばかりにぴーんと挙手してCothに合図を出す。最後はMthと綺麗にハモろうと自分で音を探して、見事にハモっていた。

07m52s 即興終了。

中井深雪

このエピソードをご紹介するにあたり、クライエントのお母さまのご承諾をいただいております。ご承諾、ありがとうございました。

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7月25日

急に低温の日が続いたりしましたが、いよいよ再び本格的な夏がやってきましたね。

さて、夏の歌の話も良いのですが、最近音楽室や出張先でひそかにブーム、あるいは再ブームになりつつある曲を、3曲ほどご紹介しましょう。

まず、「きゃりーぱみゅぱみゅ」の♪ CANDY CANDY。
不思議な世界を描いた PVがYouTube にアップされていますが、こういう世界はいったい、どんな人の頭の中に展開されるのでしょうね。

統合失調症でずっと病院に住みながら、デザインアートのお仕事をされているという有名な女性がいらっしゃいますが、彼女が創り上げる世界を思い出します。
女の子なら、一度は頭に思い描くピンクや水玉やミニスカートや大きなリボンの世界、
音楽療法では、色とりどりのまん丸い風船をたくさん飛ばして、キャッチボールしたりバレーボールしたりして遊ぶ BGMにしています。

次に、「KONISHIKI」が歌う、♪いっしょに歩こう~ Walking into sunshine~。

映画ドラえもんの「のび太とロボット王国」という作品の主題歌だった曲で、最新のものではないのですが(最新は福山雅治さんの♪生きてる生きてく でしたよね!)、
音楽室に通ってくれているある男の子のクライエントが教えてくれた曲です。
リズムがレゲエなんです。
レゲエというリズムは、大体四分音符= 72(1 分間に 72ビート)くらい、と聞いたことがあるのですが、
もう一つの考え方として、
レゲエは「ヒトの心臓の鼓動の速さ」をモデルにしたテンポのリズムなんだそうで、
ほぼ 2拍子のアフタービートに単調ではっきりしたアクセントがあり、
そこで顎を突き出すように体でリズムを取ると、ノリが理解できます。
心臓の鼓動のテンポというと、平常時は 1分間に60 ~72くらいですから、 72というのは上限ですが、「歩くような速さで」と訳される Andanteの1 分間に 60ビートより少しテンションが高めの安定したいい感じのテンポですので、軽快に歩くにはほどよいのです。

そして最後に「嵐」の♪ Happiness。
5年くらい前に、小学校の運動会で表現のプログラムに使われたと聞き、以来こどもたちはみんな大好きな 1曲ですが、最近また、リクエストが出るようになりました。
この曲、サビの頭が「はしりだせ~!」というので、よく、バルーンに座ったまま縦に飛んでいる子の両足を「はしれー!」と左右交互に動かしてあげたり、小さな走れる子には「走るよー!」と声をかけて一緒に走り回ったりするのに使ったりしています。少し大きくなったら、その場で走るように速足踏みをするのもウケます。「もっと速く!」と、音楽のテンポは変えずに足のテンポだけどんどん速くして、テニスのウォーミングアップのようなけっこう激しい運動ができます。

ご存知のとおり、音楽療法においては、「運動」は欠かせません。体を動かしたくなるほどに人は音楽のリズムにノルことができますし、感性にブレーキをかけるような種類の理性に歯止めがかけやすくなるからです。対象となる方に音楽と一体化してもらいたければ、まず、対象児・者の方々が、促されて思わず体を動かしたくなってしまうような導き方をしてみると、セラピストとも共感が高まります。

さて、ところで、これまでいろいろな場面で、
こどもたちに、あるいは大人の方々に歩いてもらおうと思ったら、

こどもたちなら ♪さんぽ
大人の方なら  ♪上を向いてあるこう

そして、走ってもらおうと思ったら、

こどもたちなら ♪はしれはしれ
大人の方なら  ♪ Runner

というところが定番でした。

でも、特に♪ Runner は、私は選曲したことがありませんでした。
激しすぎて息が切れてしまうのです。
あの曲は、どっちかというと、走りたくないのに走らされる曲、というイメージが、
私の中にはありました。

それが今、

歩いてもらおうと思ったら ♪いっしょに歩こう~ Walking into sunshine~
走ってもらおうと思ったら ♪ Happiness

(*^^)vなかなかいい代案が見つかったな、と思っています。

でも夏はやっぱり、盆踊りですね。
この夏、私の中でブームになりそうな盆踊り作品は、
♪鬼太郎音頭 かな。
おばけ遊びも、いつでもどこでも大受けなので、一石二鳥です。
キョンシーみたいに両腕を前に伸ばして、両手をぶら下げて進むステップが笑えます。
( YouTubeで探し当てた動画は、ちょっと怖いのでここではご紹介を避けます (^_^;))

お化け遊びの詳細については、また日を改めて。
他のスタッフに紹介してもらうかもしれません。
いろいろ遊べて面白いですよ~!

ケータイからだとYouTube画像が表示されないことがあるようです。
うまく表示されない場合は以下のリンクをクリックして下さい。
♪ CANDY CANDY
♪いっしょに歩こう

中井深雪

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7月7日


7月7日に、MTN心のおしゃべり音楽工房は、14周年の設立記念日を迎えました。
設立時に3歳で通いだしてくれたお子さんが、17歳になったことになります。

こどもたちの成長とともに歩んでみると、一人のセラピストが、そう何世代ものこどもたちの成人までの成長を、セラピーを通じて見届けることはできないものなんだなぁということが実感できます。

せめて今、お会いできているこどもたちの中で、大学に進学しないこどもたちが全員社会に出る時までは、この仕事を続けていたいと、ひそかな願いを持っています。
これが、今年の私の願い事です。

日本の七夕の夜が晴れたのって、私の記憶には殆どありません。
今年も、雨の七夕になりましたね。

最近、幼稚園でも小学校でも、日本の童謡を教えてくれなくなったようで、
♪たなばたさま も、「知らない」という子が増えました。

でも、歌って聞かせると、けっこう

「あーきいたことあるー」

というお子さんもいます。



そんなこどもたちに、今年も♪たなばたさま を一緒に歌ったり聴いたりする機会を持ってもらうために、今年は音楽室に笹を用意して、短冊や折り紙とこよりを使って、お願い事を飾ってもらいました。

7月3,4,5日に来てくれたこどもたちとだけなので、本当にささやかな七夕飾りなのですが、可愛いお願い事がいっぱい!

「こよりって、何でできてるか知ってる?」
「しらなーい」

という会話が今年は多かったな…。

BGMは、自宅の調律不足のピアノでICレコーダーで録ったもので、なぜだかボリュームのレベルがとても低くなってしまいました。すみません。



♪音楽室のたなばた2012

それにしても、今宵も、織姫と彦星は会えそうもありませんねぇ…。
いったいいつ会えるんでしょうか。

二人は年に1度しか会えないという伝説になっていますが、
そんな七夕は私にとって、
年に一度しか会えない人、もう二度と会えない人、初めて出会った人、たった1度しか会えなかった人、そして、また会えるすべての人たち、
そのどの出会いにもあらためて感謝を捧げる日です。

14年間、ありがとうございました。
今後とも、長くお目にかかれる人生でありますように。

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中井深雪

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6月23日

しゅんちゃんは、脳性まひのため少し体が不自由な、甘いマスクの小学校 6年生の男の子です。
でも、お母さんと小さい頃からたくさん歩いて育ってきたので、今では長い遠足もできますし、階段の上り下りも、かなりスムーズにできます。
何より上手なのは、トランポリンの上でのジャンプです。

しゅんちゃんが初めて音楽療法に訪れてくれたのは7歳の頃でした。
羊のハ?ルーンリラックス.jpgまだ、殆ど何を言っているのか判らないくらい、声も小さく、発語も少なかったのですが、その頃からトランポリンだけは驚くほど元気に、テンポよく飛べました。

あまりに元気に飛べるので、とても敏捷な子なのではと誤解しかけたこともあるのですが、しゅんちゃんは、トランポリンを飛ぶ時以外は、動きもおしゃべりも極めてスローテンポでした。なので、知っている歌を一緒に歌ってみる、といった活動なども、しゅんちゃんがフォローできるテンポに落としてみると、見事、どんな曲でも、しゅんちゃんのマスクのような、甘く優しいバラードになってしまうのでした。

そんなしゅんちゃんが、セッション中に泣き崩れるようになったのは、 3年生の終わり頃からだったでしょうか。
眠くなってしまった時、頭で考えなければならなくなった時などに、突然気分が低迷してしまうようでした。

どんな時も、お母さんとセラピストが二人掛かりで支えてバルーンに座って勢いよく飛べると、気分が上向きになって、体の力が抜けてくる、ということがはっきりしてからは、とにかくしゅんちゃんが、考えすぎて体に力が入ってしまうことを何とかセーブしてあげられるようなお気に入りの楽曲を探すようになりました。
しゅんちゃんの場合には、はじめから即興でスタートするより、お気に入りの楽曲をきっかけに即興に移行する方がリラックスできる、ということも判りました。

かくして、しゅんちゃんは、お母さんが大好きな中島みゆきのナンバーで、特にテンションが上がる、ということも明らかになりました。

そんなしゅんちゃんが、最初は歌のカードを持ってきてリクエストするようになり、やがて、頭に浮かんだ歌をリクエストするようになったのは、小学校4年生の後半くらいだったでしょうか。

やがて、歌カードを卒業して、今度は思いついた歌を言葉で伝えようとするようになってくれました。

でも、曲の名前を伝えようとしても、お母さんにさえ、曲名を当てることが難しかったので、大変でした。今にしてみると、お母さんにとってはそれはとても悲しいことだっただろうと思います。

セッション計画における選曲の流れに沿ったリクエスト曲だと私たちも類推が利くのですが、唐突に流れに無関係なリクエストが来ると、どうしても正解にたどり着くことができません。

分かってもらえないと泣いてしまうしゅんちゃん、泣いてしまうと、セッションが続けられなくなることもありました。

歌のゲームで、さまざまな言葉を「言ってみる」という活動を随分しました。面白い言葉を提案すると、面白がって言ってくれるようになり、やがて、少しずつ、しゅんちゃんの言葉は解るようになっていきました。

でも、それでも、いざ、肝入りで私たちに唐突なリクエスト曲の名前を伝えようとすると、全身に力が入ってしまって上手く伝えられず、泣いて、荒れてしまうしゅんちゃん。

やがて、そんな時でも必死で堪えて、大好きな中島みゆきの歌と即興の組み合わせで、自分なりに気分を上げていけるようになったしゅんちゃんは、ここのところ、ABBAがお気に入りで、♪ダンシング・クイーン に♪Thank you for the Music に♪mamma mia と、さまざまなABBAの往年のヒット曲をリクエストしては、「ママミア」や「センキュー」など、歌いやすい英語の部分を一緒に歌うようになっていました。

そして先日久方ぶりに、しゅんちゃんは、唐突なリクエストをしました。流れからすると、 ABBAの曲なら類推は容易だったのですが、全然違う曲だったので、さあ大変!

でも、私は諦めませんでした。泣き声が大きくなるしゅんちゃんの横に座って、それ以上体に力が入らないようにとしっかり抱きしめ、励まして、そして、コ・セラピストとお母さんと 3人がかりで、ついにしゅんちゃんの唐突リクエスト曲を探し当てることに成功したのでした。

なぜかこの日、私には、しゅんちゃんのリクエスト曲にたどり着けるかもしれないという予感がありました。

しゅんちゃんが、何年もかけて身につけてきた精いっぱいの発語のスキルが愛おしくて、懸命に言おうとするのをもっと聞きたかったことと、これまで何回失敗したか分からないというのに、それでも「なんとしても伝えたい、判ってもらいたい」という思いの強さは、萎むどころか、むしろ増している、とその時確かに思ったからでした。

最近は、しゅんちゃんもけっこう強くなって、お母さんに反抗もだいぶできるようになって、泣いてもあんまり可哀想にならなくなった、ということもあります。

だから、今日は絶対に当てたい!当ててみせる!当たるまで泣いててもいいよ!
頑張れ!しゅんちゃん!

そう、心の中で言い続けながら、私が抱きしめて励まし、お母さんが正面から目を合わせて言い当てようといろいろなタイトルの破片を口にし、そこから類推できる、可能性がありそうな曲をコ・セラピストが音楽室中の曲集から探しては提案してみる、という 3人がかりの大捜索。

やがて、これまでに使ったことのある曲からなら類推してくれるかと思ったのでしょう、「みいつけた!」としゅんちゃんがヒントをくれたのですが、それもすぐには聞き取れません。それでまた泣いて、再び諦めずに「み・い・つ・け・た!」とゆっくり言ってくれたので、曲名の♪みいつけた!かと思ったら、そうではなく、どうやらその「みいつけた」の番組の中の別の曲らしい…。「あーーーー!あっ!あっ!」と叫んでまた泣き声になるしゅんちゃんに、コ・セラピストが大急ぎで楽譜集の目次から探しだし、「あっというま?」と訊くと、

「はい… (*^_^*)!!!」

当たるとしゅんちゃんは、ものすごく穏やかな優しい声でこのようにいつも、「はい」だけ言ってくれるのですが、この日の「はい」には、いつになく強い力が籠って、ほとんど叫んでいました。

こうしてついに、しゅんちゃんは、唐突なリクエスト曲を私たちに伝えることに、初めて成功したのでした!

そして私たちは、しゅんちゃんがどれだけ、この曲をやって欲しいということを解って欲しかったのかを改めて知ったのです。

中井深雪

このエピソードをご紹介するにあたり、クライエントのお母さまのご承諾をいただいております。ご承諾、ありがとうございました。

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6月10日


今、サッカー・ワールド・カップのブラジル最終予選が熱いですよね!第一戦のオマーン戦と第二戦のヨルダン戦で、日本代表チームはなんと、9得点も挙げてくれました。

110913-07スタシ?アムもある!.JPGヨルダン戦の日は、前半が終わるや否や、車で買い物に走ったのですが、夜になると車の通りが減るとはいえ、家の前の11m道路の道に、車は一台も走っていませんでした。人も殆ど歩いていません。これはきっと、サッカー効果だろう、と思わずにはいられませんでした。

ドーハの悲劇後の頃のサッカーと比べて、今の日本サッカーは、敵陣ゴール前でフォワードがバックパスをしてしまったり、取られたボールをドリブルする選手に誰も食いついて行く選手がいない、などという、サポーターをイライラさせる場面はまったく見られなくなりました。本当に、本当に強くなりました。

さて、これだけの大量得点を重ねることができる時の日本サッカーには、私はある特徴がある、と思わずにはいられません。

それは、リズムです。

なんというか、…ある流れに乗っているかな、と思った時に、ある瞬間、突然テンポが変わって、一気に攻撃が実を結んで行く流れが生まれる時があるのですが、得点が生まれる時というのは、大抵そういう時のように思われるのです。

それは、たとえば、ハンガリアン舞曲のようなイメージのテンポの緩急です。


幼い頃、私は一緒にピアノを習って育った幼馴染と、「ハンガリアン舞曲 第五番」の連弾を毎日のように楽しんでいたことがありました。

あるイン・テンポでせーの、で始まって、次のフレーズでは3拍目にtenutoが来て、またすぐにインテンポに戻る、という繰り返しが続き、この段落の終わりにritardandoが来たと思ったら、一気に速いテンポの新たなフレーズが短かく展開します。

この特徴的な緩急のタイミングを、呼吸を合わせて一気に駆け抜けるのが面白くて、私たちは顔を合わせる度にこの曲を弾いていました。

時には、原曲のイメージより遅くしたり速くしたりして遊ぶのですが、二人で笑いながら、いつもどちらかが挑んでくるそのテンポに同時に乗って合わせて行く面白さ。

音楽には、許される大きな自由と、決して超えてはならないまとまりの構造とがあって、その包容力と制限力との狭間に、演奏者は抱かれるようにして存在します。

110913-15これか?フ?ラシ?ルのた?って.JPG呼吸が合ってくると、その自由はさらに大きくなり、制限の四方の行き止まりも、遠のいたかのように見えてくる…。

もはや、どんなタイミングで、なにをやらかすのか、誰も想像できないほどに、自由で伸びやかなプレイ。

思いがけないほど鮮やかにゴールが決まるような「創造性」が生まれるのは、きっとこんな時なのではないでしょうか。

日本サッカーがこれほどクリエイティブになるまでに、選手たちが小さい頃からどれだけの練習を積んできたのだろう、とちょっと気が遠くなりました。

さあ!次はアウェイでオーストラリア戦です。
わくわくしながら見守りたいと思います。

中井深雪

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5月23日


音楽室のこどもたち、それぞれ学年が上がって、二ヶ月が経ちました。

五月病 という言葉もありますが、はりきって新学期を迎えたこどもたちも、少し疲れが出てくる頃でしょうか。

一方、幼稚園に入園したお子さん、小学校に上がったお子さん、中学生になったお子さん、高校生になったお子さんたちは、社会的なコミュニケーション・スキルにおける目標も、新たな段階に突入しました。

これらすべての新入生が勢揃いしたのは、音楽室始まって以来初めての事で、私は一人、お祝い気分に浸りながら、こうも見事に、目標というものは進化するものかなぁ~と、感心しています。

なので、今日は自分の中の整理の意味で、年代ごとに私が身につけて欲しいなぁと考えている対人スキルについて、できる限り短く、あたかも標語のように、まとめてみてみようかなと思います。

幼稚園に上がった子は、とにかくブルドーザーのように、時を忘れて、一人でではなく、セラピストを相手に思う存分遊べるようになって欲しい。楽しくて楽しくて、何でもできちゃう感覚を育てて欲しいと思います。それが、その後の人生を切り開くための強さや自信の源になるからです。

小学校に上がった子は、まずは何かとても好きな事を見つけて、セラピストに教えて欲しいと思います。そして、6年という長い歳月の間に、自分が言いたい事が必ず相手に伝わる体験を積んで欲しいのです。それが、自分の力を信じ、「人」への信頼感を強め、発信する事への飽くなきチャレンジ精神を育てます。

中学生は、中学校の間に、今度は、相手が言った事を、相手の目を見てきちんと聞いて、言葉に限らず、行動でも、きちんと答える練習をして欲しいと思います。コミュニケーションが、一方通行ではなく、やりとりするためのものであり、そのやりとりには数限りないパターンがあって、そのどれでもいいから、やりとりが面白いと感じられる体験にまで達して欲しいのです。
大事な事は、心を通わせる事だからです。

そして高校生。いよいよ、社会人となるべく、学校でも職業訓練や実習が始まります。
それまでの様々な経験と勘を生かして、何を要求されても、乱暴にキレたりせずに、切り替えて自分をコントロールするための「自分らしさ」のスタイルを育てて欲しいのです。
人とのやりとりは楽しい事ばかりじゃないけど、イヤだと思っても混乱せずに、それをきちんとした態度で伝え、自分なりに感情をコントロールできるようになってくれたら、きっとどこで誰と出会っても、もう大丈夫。

音楽室では、仮にセラピストと意見が食い違ったとしても、どんな時にも、音楽はいつも彼らの味方です。
誰が否定しても、音楽はいつでも彼らを肯定してくれます。

だから、

テ?スクヘ?ル整列.JPG

音楽とともに歩む学校生活時代は、やがては大好きな音楽を武器に、味方にして、心の中に鳴る応援歌を抑制力にできる大人への、緩やかで迷路パズルのような、楽しい未来への未知の螺旋階段であって欲しいと願っています。

中井深雪

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3月20日


今日は春分の日ですね。
春一番 って、立春~この春分の日までに吹かないと、もう吹いても「春一番」とは言わないそうです。
だから、今年はもう、春一番は吹かないんですね。

いよいよ春です。

さて、音楽室を訪れてくれているこどもたちの中に、この3月23日、小学校を卒業するお子さんが二人、います。先日のスタッフ日誌でもご紹介した、ゆうちゃんとしゅんくんです。
今日は、ゆうちゃんのエピソードもご紹介したいと思います。

二人とも、幼稚園から一緒に成長してきたこどもたちです。
そして二人とも、音楽が大好きです。

しゅんくんは、リズム感を全身で表現してくれるタイプで、幼稚園時代から、好きな音楽が鳴ると、かっこよく腰を振って踊り出しては大人たちの気分をアップさせてくれました。

2007弦小祝卒会.JPG今はしゅんくん自身がだいぶ大人になって、できる事とできない事が自分でもいろいろ分かって、たくさん傷ついて、それでも明るい笑顔と笑い声を絶やさず、聡明で回転の速いお母さんと丁々発止の言葉のやりとりができるまでに成長して、身体全体でノリを表現するほどにはなかなか踊ってくれなくなりましたが、その分、大きな声で歌を歌ってくれるようになりました。

一方ゆうちゃんは、幼稚園時代にはもう、コード(ネーム)への興味をきっかけに絶対音感ゲームなどをクリアしていて、小学校に上がるとあっという間に完璧な和声感覚を身につけ、今では自分で検索したアニソンやNHKのこどものうたの中から、私が聞いてもなんていい曲!と感嘆するような歌を探し出しては、音楽室で二人のセラピストを相手に演奏し、小学校高学年からピアノも別途習い始めたので、知っている曲なら楽譜なしでピアノで一通り伴奏にも回れますし、シンセサイザーでコーラスやオブリガードなどの即興プレイでも参加できますし、歌に合わせて多彩なリズムを駆使したドラムも叩けますし、歌も、最近声変わりが少し始まったため、以前ほど積極的ではなくなりましたが、ファルセットも使える歌えば見事なボーイソプラノでフリまで付けて歌ってくれます。
(NHKこどものうた に関しては、「博士」の称号をあげたいほどよく知っているゆうちゃんです。)

でも、6年生になってからは、何を思ったのか、気まぐれにふざけて、わざと私が弾いている原曲の調と半音ずらした調で重ねて演奏してウケを狙う、原曲に、わざと別の既成曲を重ねて演奏して混ぜくり返す、といったプレイが続いていました。…まぁそんなことができること自体が既に見事なのですが…。(やってみてください、難しいです^^;)

そんなゆうちゃんが、お母さんや私が、そうしたプレイではあまり喜ばない、むしろ不快感を感じるのだという事を受け入れ始めたのか、それとも音楽の美しさを表現したいという気持ちがアソビの欲求に勝ったのか、ここ3回ばかり、真面目に演奏に参加してくれる事が増え出したのです!

では、そんなゆうちゃんの、最新のシンセサイザー・オブリガードを聴いていただきましょう。

曲は、♪春よ、来い で、ピアノの弾き歌いを私がし(いっぱい間違えてます、すみません(^_^;))、彩音先生が、ゆうちゃんの楽譜やプレイに必要最低限の介助と見守りをしながらパーカッションとコーラスを担当。

シンセサイザーで聴こえてくる、メロディーでも伴奏でもシンバルかスネアかボンゴでもない音は、すべてゆうちゃんのソロ・プレイです。

ここでゆうちゃんは、原曲が持つ音楽の3要素(メロディー・ハーモニー・リズム)に重ねられる音色や旋律をさまざまに試しています。
うっかり調が外れすぎたり、心地よい響きが得られないと感じたらさっと踵を返して修正したり変更したりもしています。
でも一方で、いくつか試してみたけど、ちょっと気分的に飽きたとか、判らなくなったとか、何か音楽情緒とは別のそうした感情が現れると、少々乱暴な音でそうした感情も教えてくれます。
ただ、そこで以前なら、そのまままったく別の曲に一人で変えてしまったり、演奏をやめて立ち上がり、一人で気になる曲集をめくり出したりしたのですが、今は違います。切り替えて、また新たなチャレンジを開始し、曲の最後までシンセサイザーの前を離れないで演奏できるようになりました。


中学は、もしかしたら、同じ学校には通えなくなるゆうちゃんとしゅんくんですが、一方がふざければ一方が笑う、その個性の違いから、6年間、担任の先生に「凸凹(でこぼこ)コンビ」と呼ばれ、ペアで活動する事も多かったと聞きます。

特別支援学級のこどもたちの小学校時代は、通常級のこどもたち以上に成長過程の凝縮した、お母さんたちの団結と助け合いの気持ちの詰まった、かけがえのない時代です。

二人の卒業をお祝いさせてもらえるほど長くおつきあいができた事に、心から感謝しています。

ゆうちゃん
しゅんくん

ご卒業、おめでとう!

註)このエピソードと音声・写真をご紹介するにあたっては、クライエントのお母さまのご承諾をいただいております。ご承諾、ありがとうございました。
セラピストの呼び名は、クライエントからの呼び方に従って表示しています。
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中井深雪

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3月11日


3.11 を迎え、ついにあの、未曾有の東日本大震災から一年になりました。

あの日、私たちセラピスト4名は、荒川区にある施設にセッションに行っておりました。

ちょうど、セッションと片付けを一通り終え、車に楽器を積み込もうとしていた矢先に、あのとんでもなく長い揺れが始まりました。なかなか終わらない揺れに思わず座り込んで、じっとして収まるのを待ちながら、家族に安否確認のためのメールを打ち続けました。

最初の地震がほぼ収まると、余震に備えた防災体制で施設責任者の指示を待って、ミーティングを中止して帰宅の途に着きましたが、それからの、それぞれの帰宅困難は、都心にいたどなたとも同じものでした。

そしてその後一週間、施設や個人の音楽療法は、念のための中止となりました。

私は、毎日流れる被災地の映像、世界各地から訪れるお見舞いと祈り、あまりに多くのふるさとが崩壊していく苦しみの中、ともに祈りながら、いつか日本中が心を一つにして、被災地と被災者たちにかけがえのないふるさとを取り戻せるようにと、♪「天と大地の子守唄」という一曲の歌を作りました。

アレンジを、ギタリストの澤田卓也氏が担当してくださり、スタジオ・ハピネスの被災地チャリティー企画に参加するため、6月にレコーディングを行いました。
澤田さんと、工房スタッフ5名全員と、澤田さんの教え子で、現在ライブ活動を始められているシンガーの依田聡子さんが、みな手弁当で参加しました。

一昨日、3.11のこの日に寄せ、「One Heart Japan 2011 Vol.5」というチャリティー・アルバムに収録されたこの曲をYouTubeにアップしました。


いまだ深い心の傷を癒すすべもなく暮らしておられる被災地の方々が、あの日たしかに、一度は一つになった日本中、世界中のふるさと(My Country Home)への想いに守られていることを信じられる日々がいつかきっと来ますように、スタッフ一同、いつもお祈りし続けております。

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中井深雪

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3月1日

2月25日は月に一度の精神科でのセッションでした。2月はデイケア。

10年ぶりに精神科臨床に復帰して一年半が経とうとしています。
今回の音楽療法参加者は18名。ちょっと多いくらいですが、イイ感じの賑やかさでした。
冒頭から、待ってましたとばかりに楽器が鳴ります。
思う存分音を出して発散したい方たちと、静かに音に浸りたい方たちが一体となって居心地を確保するためには、それらの音を取りこぼしなく包容し得るサウンド・コントロールが必要です。

グッと、私に気合いが入ります。

東京の雪120229.jpg私のセッションでは、精神科に限らず、導入時に一気にストーリーやテーマに添った「雰囲気」を作り上げるため、即興で簡単な合唱に誘う事が多く、この日もまず、どんな歌にしようかな、と考えながらピアノを弾き始めました。

まぁーーー今年の冬と来たら、毎日寒すぎて、もうじき3月になるというのに、いったいいつになったらあたたかくなるの?と、季節に文句の一つも言いたくなる日が続いていますよね。

東京は昨日 雪、しかも吹雪でしたし!

この日のプログラムは、そんな春到来への思いをこめた「春待ち特集」でした。

では、今回は音で聞いていただきましょう。
YouTubeで音声をアップする方法をようやく覚えました(^^;。


即興♪春はまだかな



その場で作りながら展開していくので、音や歌詞がズレて間違えたり、ピアノの調律の狂いが気になったりしますが、これが現場です。

お聞き苦しいところはお許しくださいね。

すぐに、音楽療法パートナーのOT(作業療法士)さんが、ギターで応援してくれていて、それがとても温かい雰囲気にしてくれています。

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もう少し詳しくお読みになりたい方は「miyujikの音楽療法のブログ」をお訪ねください。

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中井深雪

ここのところの寒さを少し返上して、よく晴れ、暖かい一日でした。

120220新看板4.JPG今日、MTN心のおしゃべり音楽工房が正式に発足しました。
ご利用者のみなさまが訪れてくださる上馬5丁目音楽室には、ご覧のとおり、新しい表札がつきました。

また、Facebook、Google+、amebaブログ、日本ブログ村など、ネット関係のコミュニティでの、私のプロフィール写真を一新しました。
これは、先日、久しぶりに会った友人に活動を紹介した時に、その友達にボソっと、「何年前の写真?」と訊かれたことで決意し、急きょ、6年前に同じ写真を撮っていただいた、写真家の細川葉子さんを訪ねて、音楽室で撮影していただいたものです。一昨日の、撮れたてほやほやです。
でも、そういうボソ言いをしてくれる友達って、大事ですよね。

中井深雪撮影 細川葉子細川葉子さん、新しいスタートのための写真をありがとうございました。
彼女は、私が6年前に雑誌のインタビューで出会い、それまでもいろいろな宣材を撮っていただいてきた中で、唯一、撮られた自分をイイな、と思わせてくれた女性フォトグラファーです。

Facebookでは、勤務先の名称変更を試みましたが上手くいかず、私たちが運営しているFacebookページ、「音楽療法と心のおしゃべりカフェさんぽ。」を勤務先としてリンクさせました。

MTN世田谷対話音楽工房 は今日を境になくなりましたが、旧工房とともに歩んでくださったすべての方々に、本当に感謝しております。
長い間、MTN世田谷対話音楽工房を支えてくださって、ありがとうございました。
どうか、これから次の世代が受け継いでくれる、MTN心のおしゃべり音楽工房も、みなさまの手で育ててやってくださいますよう、お願い申し上げます。

2012/2/20

中井深雪

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2月1日


2月に入りました。テストを兼ねてすでにアップし始めた新ホームページの制作も大詰めとなり、今日から、屋号変更とホームページ完全リニューアルについてのご挨拶状を、Face to Faceでお渡しできる関係者様方にお渡しし始めました。電話.JPG
新しい看板の発注もし、フリーダイヤル導入の申し込みも済ませました。

フリーダイヤルには、「心(こころ)」の語呂合わせで556から、556486→「心よハロー」の番号を選びました。7日から、ご利用者様とご利用ご検討者、ご相談者に限ってご利用いただけるようにいたします。

新しい屋号とホームページ完全リニューアル版正式施行は2月20日からです。
音楽室を訪れるこどもたちが、看板の変更に気づいてくれるのがちょっと楽しみです。

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1月20日


「Music Therapy Network」を意味する「MTN」が「MTN世田谷対話音楽工房」としてスタートしたのは1998年7月7日でした。
以来、丸13年と7か月、今年はその音楽療法士学会認定のお手伝いをさせていただいた仲間の5人目が、「日本音楽療法学会認定音楽療法士」となりました。
新しい仲間はなんと、私とは25歳の年の差のある若手です。
また、現在チームでセッションに携わってくれている3人のスタッフは、音楽療法における考え方やアプローチ法、臨床技術、対象者理解の背景理論などを見事に共有できるスタッフに育ってくれました。
そこで、生誕半世紀を迎える今年、私は一つの決心をしました。
それは、「臨床そのもの」と「後進の育成」だけに力を注いできたこれまでの方針をほんの少し見直し、私が築いてきた現場を、若い二人の音楽療法士たちに将来そのまま引き継いでゆけるような形にしていくことと、そして、このチームでこれまで創り上げ、やり遂げて来た音楽療法の素晴らしさを、少しでも多くの方々に知っていただく機会を、さまざまな形で増やしていこう、という新たな方向転換でした。

なぜNPOや有限会社などの会社組織にしないのか、と申しますと、それは、そうすることで、足りない時間をさらに奪う余分な「会議」や、銀行との取引の煩雑性、また、臨床における責任の所在の微妙な曖昧性などが生まれる可能性があるからです。
入って来るのは、1つ1つの珠玉のセッションでいただく報酬のみのグループです。
今後も、ほとんど金銭的な余裕はありませんが、当分は、私個人で取れる責任の範囲で、できる限りの質の高いセッションを提供し続けられるグループでありたいと思っております。

日本は、日本人の未来のための、日本独自の音楽療法を確立すべき時代に来ています。
昨年の東日本大震災を機に、100%ボランティアやチャリティーのたくさんの復興支援ソングが今も生まれ続けているのは、「ひとつ」になろうとしている日本の「ふるさと」への想いや、こどもたちの分け隔てない未来への想い、高齢化社会を迎えるにあたっての生涯現役性への想いや、お金の有る無しにだけ左右されるのではない、心豊かな生活の希求、そうした「想い」を共有できると信じられる、仲間たちと分かち合いたい何かが育ち始めているからだと信じています。

私たちの音楽療法による社会参加も、こうした想いをお支えできるもので有り続けたいと願っております。

そこで、このホームページの11年ぶりの完全リニューアルに当たり、これまでの屋号を地域名のある「MTN世田谷対話音楽工房」から「MTN心のおしゃべり音楽工房」と改めさせていただくことにいたしました。

「心のおしゃべり音楽室」の名は、1996年以来、私が主宰した主に移動音楽室にて使ってきた名称です。

音楽は心のおしゃべり。
言葉がなくても伝わる思いの発露です。
多くの方々のそうしたさまざまな思いを、一つにしてゆける社会になりますように。
大きな希望と願いをこめて、今、新しい気持ちでのスタートをさせていただきます。

どうぞ、「MTN心のおしゃべり音楽工房」も、これまで同様、皆さまの「想い」で育ててやってくださいますよう、心よりお願い申し上げまして、ホームページ完全リニューアルならびに屋号変更のご挨拶とさせていただきます。

中井深雪

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