実習日誌/実習生のみなさまの日誌

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実習生のみなさまの日誌

【荒川区立荒川生活実習所で音楽療法の実習をさせて頂きました。】

実習生:花めぐみの実習日誌(2016年2月29日)


MTNで実習をさせて頂くのは10回目、そしてこちらの施設での実習は4回目で、今日が実習最終日でした。
この施設は、荒川区社会福祉協議会が運営していて、18歳以上の知的障がいのある方々が通われています。
今回は主に、音響セッティングについて書かせて頂きます。

9月から他施設も含め、音響セッティングを教えて頂きながら、試行錯誤で実践しました。
中井先生が「音響セッティングをやってみる?」とおっしゃって下さった時は、「どきどき」しながらも学ぶことがとても嬉しかったです。
本番前に先生方が「チェック、チェック…」と言いながら、音の調節をする姿がとても格好よく頼もしく見え、私もやってみたいと心の中で思っていたからです。
その後、セッティングの時は、以前教えて頂いたことをきちんと覚えているか、いつも「どきどき」しながら行いました。

一度教わったことはきちんと覚えようと思い写真やメモに記録したのですが、それを見ても思い出せないこともあり、また、ワイアレスマイク等のセットのどれが使うものでどれが使用しないものなのか忘れてしまうこともありました。
「教わったのに…」と情けない気持ちになりながら、どうしても思い出せないことを質問すると、先生方はいつも親切に、そして丁寧に教えて下さいました。 その姿は、「人を育てる」姿勢として、私も大切にしていきたいと感じました。

音響セッティングで特に気をつけなければならないことは、アンプが切断したような音を出さないように、ハモンド・シンセサイザー等音の出るもの → ミキサー → アンプの順に電源を入れることでした(終了後は逆になります)。
また、セッティング(コード類)は下から、そしてマイクにつなぐコードを接続前に巻き直す際は、「よれ」を直してから巻く等も教わりました。

この日は初めて「音出し」時のミキサーのセッティング方法を学びました。
ずっとやってみたかったことの一つで、「わくわくした」気持ちになりました。


手順は以下の通りでした。

エフェクター以外のミキサーの音量レバーを一番下まで下げる

シンセサイザーやハモンドの電源をONにした後、アンプの電源を入れ、ボリュームが「真ん中」位になっているかを確認

一番右の赤いレバー(STEREO OUT)を「アンプを干渉しないか」を確認しながら5~10まで上げる

「シンセ、チェックお願いします。」と言い、ONボタンを押し、シンセサイザーの音を確認して頂きながら、ボリュームを一気に5まで上げてから調節する(足りなければGAINで調節する)

ハモンドで同様に行う。

ワイアレスマイクでも同様に行う

そして、セッション開始後は、(会場の機器)全体の音量の様子を見ながらSTEREO OUTのレバーで調節することを教わりました。
そのご指導を受け、午前のセッションの対象者の方々が入ってきた時は、静かにピアノ演奏が始まり、セッション場所全体の音を聴きながら、音量を少し下げました。 又、対象者の方々がそろうと段々と音が増してきたため、少し音量を上げた方がよいと感じ、レバーを少し上に上げました。

セッションでは、対象者の方がマイクを使って歌を歌う・ハモンドを演奏する、中井先生がピアノ演奏をしながら歌と歌う、セラピストの先生がワイアレスマイクで歌の背景を伝えたり対象者の方に語りかける等、音響がセッション構造の重要な一部であることを改めて感じました。
どのようなことも、実際に行ってみることで楽しさや難しさを実感し、「有難み」を感じます。
今後もそのような気持ちで、音楽療法の勉強を続けていきます。
先生方、施設の職員の方々、通われている皆様、ありがとうございました。

花めぐみさんより

【世田谷区立三宿つくしんぼホームで音楽療法の実習をさせて頂きました】

実習生:花めぐみの実習日誌


世田谷区立三宿つくしんぼホームで音楽療法の実習をさせて頂きました。

MTNで実習をさせて頂くのは2回目、そして、こちらの施設には初めて伺いました。

こちらの施設は、「社会福祉法人 全国重症心身障害児(者)を守る会」が世田谷区から指定管理者として指定を受け、運営しているそうです。
法人のホームページに、「心身に重複した障害があり、かつ重い障害をもった18歳以上の世田谷区に住所を有する在宅障害者に、通所により日常生活上の指導と訓練等を行っています。」と書かれています。

最初に、施設長の方から、約20年前にMTN代表の中井先生に音楽療法をお願いした経緯を教えて頂きました。

それ以前にいらしていた心理職の方と「18歳を過ぎた重度の心身障害を持つ方々に何ができるか?」と話し合う中で、「先ず、コミュニケーションの基礎をどのように作っていくか?」「Nonverbal(非言語的)な気づきを音楽を使ってできるのではないか?」と考えられたそうです。

そのことについて中井先生のお話で補足させて頂くと、施設長は、職員に対して「言葉でのやりとりだけではなく、Nonverbalなコミュニケーションができる職員になってほしい。それにより、職員と通所者の方々の信頼・絆が強まる。そしてそれはお互いに楽しい。生涯をかけてそのような関係を作っていってほしい。」という思いから音楽療法を取り入れることになったそうです。

私の「施設で一番大切にしていることは何ですか?」という質問に対して、施設長は、「楽しく過ごしてもらうことを一番大切にしている。」とおっしゃいました。 「誰もが肉体的・経済的・家庭的に制約の中で生きているが、 自分が思うことを表現できたり実現できることが、生まれた上での喜びではないか。」と。

この言葉は、強く私の心に響きました。

私のその日の実習の目標は、「音楽療法のセッションやその中で通所者の方々がどのような様子なのか、何ができるのかを知る」というものでしたが、その中で「障害を持っていることと持っていないこと」「生きる喜び」ということを意識してセッションの空間にいらっしゃる方々の様子を拝見しました。

セッション全体は、自然に音楽が湧き上がってくるような感じでした。

前回の実習もそうでしたが、「セッションを始めます。最初に○○、次に△△」というものとは違い(それが良い/悪いということではありません)、「みんなで話をはずませながら」というテーマで、満員電車(「線路は続くよ」)に乗って牧場に行き(「おお牧場は緑」)、森と泉に囲まれた場所へ行く(「ブルーシャトウ」)…その中で自然に音楽があるというような雰囲気でした。

楽器だけではなく、メインの3人が近づいて満員電車の様子を味わう、牧場では動物のぬいぐるみを目の前に置く、「森と泉」の場所では青いスカーフを頭にかける等、その場面をより感じ取ることができるような工夫もされていました。

セッションでは、様々な理由で選ばれた3人の方が音楽療法士と多く関わり、残りの方々は音楽の空間にいるという形がとられていました。それぞれの対象者の方々には施設の職員が一人ずつ付き、楽器を自分で鳴らすことができるようサポートする、一緒に持って鳴らす、耳元で鳴らす、職員の膝上に対象者が座り、職員が身体を揺らして音楽を感じる等、個々に合わせた関わりをしていました。

その関わりに対して、笑顔で自分で腕を動かしてスティックでシンバルを鳴らす対象者さん、うつ伏せで手首の左右の動きでスティックを動かしシンバルを鳴らす方、スティックやハンドベルを自分で握っている(握り続けることができる)人、職員と一緒にマラカスを鳴らしながらじっと前を向いているクライアントさん等、様々でした。
又、身体が揺れることを受け入れているように見える対象者さん、近くにいって表情を見ることはできませんでしたが、仰向けに寝たままで身体は動かないけれど、音楽は聞こえているだろうと思われる人もいました。

セッションを拝見し、私のその日のテーマである「障害を持っていることと持っていないこと」「生きる喜び」ということについて以下のように考えました。

「障害を持っていない人が障害を持っている人より幸せかどうかはわからない。
「自分が思うことを表現できたり実現できることが生まれた上での喜び」という施設長の言葉を考えると、私にもそれができないこともある。例えば仕事で、心に添うことをしたいと思い努力をしても、それが組織全体に伝わらない、人員面で可能にならないこともある。それでも、私には制約の中で仕事を続ける又は、それを止めて別の道を選ぶ等、いつでも自分の思いを表現して実現する為の選択の機会がある。
一方、この施設に通われている方達は、心身の障害という面で、選択の機会が私よりも少ないかもしれない。
それでも、人は同じではないが、「生まれた上での喜び」を味わう権利は皆にあってほしい。障害を持っている方達が自分で選択をしてその喜びを味わう機会が少ないとしたら、周りにいる人達が手伝ったり寄り添ったりしていくと良いのではないだろうか?自分の関わりにより人が喜んでくれることは、関わる人にとっても嬉しいことであろう。音楽療法は、そのお手伝いになるかもしれない。」

MTNの先生方、施設の職員の方々、通われている皆様、私が様々なことに気づく機会を下さり、ありがとうございました。

花めぐみさんより

「プロの技」/実習生:神田貴子さんの日誌


3月17日(月)荒川区立荒川生活実習所にて実習させて頂きました神田です。
初めての実習でとても緊張し、前日は眠れない、当日は朝ごはんも喉を通らず、お腹も痛くなるなど、かなりナーバスな状態でした。
しかし、スタッフの皆様や実習所の利用者さん、職員さんが温かく迎えてくださいまして、
すぐにリラックスすることができました。

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まず驚いたのは、用意された楽器の多さ!
しかもそれらを、3人のセラピストが限られた時間の中でテキパキと準備していて、「さすが」の一言でした。

準備の後「楽器を好きに触っていていいですよ」と言って頂き、片っ端から遠慮なくいじらせて頂きました。その中で特に興味深かったのは、『WAVE DRUM』という電子打楽器にクリップがついている楽器。打面とクリップそれぞれ違う音が出てきて、触れるだけで簡単に音が出るという画期的なものでした。
音色を変えたり、叩く強弱でも変化がありとても面白く、しばらく一人で遊んでしまいました。

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そしていよいよセッションの時間。
利用者さんから話しかけて頂いたり、スキンシップを取ってきたりしていただき、自分がこの空間に受け入れられたことが本当に嬉しかったです。

曲が流れている間、「どの楽器を使おうかな」「このリズムで合ってるかな」「この方にはどの程度関わっていいのかな」と、色々考えている内にあっという間に終わってしまいました。

次はお楽しみの給食です。
写真に撮っておけば良かったのですが、とっても美味しかったです。

休憩中も午前のセッションの振り返りや午後のダンスの練習などをしている内に、
今度は午後のセッションが始まりました。

午前とは雰囲気も流れも全く異なっていましたが、皆さんが笑顔で楽しそう!という点は午前も午後も共通していました。
こちらもまた必死なうちに終わってしまいました。

セッション後は後片付けと職員さんを交えての振り返りです。
職員さんは音楽療法にとても協力的で、職員の意識付けなどもセラピストの仕事なんだなと知りました。
セラピストはセッションを進めながら一人一人のちょっとした変化に気づき、対応している事を知り
「プロってすごい…」と尊敬するのと同時に「自分もこんな風にできるようになるのか?」と固まってしまいました。

おととしの9月から音楽療法士の勉強を始めましたが、講義を聞く勉強よりも今回の一日のほうが格段に勉強になり、貴重な体験をすることができました。
ありがとうございました。

神田貴子さんより

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