城下町ホールエスキースコンペ-小田原市

○ 2つのプラトー

本施設は異なる2つの高原を併せもつ。

フローティング・プラトー: 「小田原城周辺の回遊拠点」としてゆとりある外部空間を、限られた敷地内で最大限確保する。1つめのプラトーは、浮遊する3階ボリュームから成り、その上部で小田原城を一望できる多面体ルーフである。室内ホールでおこなわれる各種演目は、外部と音的に遮断された非日常かつ「純粋な」環境を前提とする。しかしながら私たちの日常経験は雑多な音、匂い、視覚イメージが入り乱れる「不純な環境」のうえ成り立っている。そのような日常の中にも創造的価値を再発見できる場として、このプラトーは計画されている。ここでは日常的な音的要素(小鳥のさえずり、子供の笑い声、あるいは車の騒音までも)全てが、小田原城への眺望と共に「音の風景」を作り出す。偶発的なイベントやパフォーマンスを許容するカジュアルな創造空間を設け、市民の交流を促す。

コンタード・プラトー: 城址公園ならびに市道2197側からの人の流れを、コンター状テラスにより2階レベルへとスムーズに連続させる。2つめのプラトーは、内と外を一つにつなぎとめる、地層状の有機的連続体である。地層状のパタンには、小田原の地域資源である木材がふんだんに使用されており、これを通じ市民が小田原の環境的「うるおい」や歴史的「厚み」を感じ取れるよう意図されている。

○ メインホール

1、2階客席床は、連続するコンタード・プラトーの一部であり、ホール上部は適切な音の反射、拡散を実現する多面体となっている。これらの間には2重の遮音ガラスが嵌め込まれており、演目によっては1,2階ホワイエやスキップ・ガーデンと視覚的に連続させることも可能な開放的ホールである。多機能ホールとして600〜1300席までのフレキシビリティをもつ。

■ 構造・規模: 鉄骨造・RC造地上5階建

■ 延床面積: 8500u(2571.25坪)