結婚式ができる家 設計コンペ
新婚夫婦をターゲットとした分譲住宅地、「セレブレーションガーデン三咲」において、新たな入居者となるカップルが当地で挙式と披露宴を行う為の施設提案である。全ての分譲が終了した後は、住居に転用可能な施設計画が求められた。敷地に隣接する公園で挙式を行うため、披露宴へとスムーズにつながる流れを生み出す必要があったが、その流れをあえて敷地内に取り込むことで、両イベントのあいだを緩やかに接続する外部領域を積極的に導入する提案を行った。
○公園と連続するスキップテラス
2階は公園から直接アクセス可能な大階段からなる。それは単なる移動空間という位置づけではなく、階段自体が式を演出する出来事誘発の場である。例えば、地形状の床の高低差を生かしたミニコンサートや披露宴前の立食パーティ、分譲後は公園の景観を十分に活かしたアウトドアのアクティビティスペースとして、工夫次第で多様な利用のあり方が発見されていくだろう。
○フローティングボックス
3階の約12m×7mの箱は公園方向に大きく開かれている。スキップテラスの上に浮遊することで、下部への日差しを遮蔽する。モニュメンタルに浮かび上がるこのボックスは、三咲のランドマークとしても位置づけられるであろう。
○ランダムパーツによりバランスを維持する構造
フローティングボックスは、適度な剛性と強度をもつロの字型鉄骨フレームによる「ボックスカルバート構造」で、これにより大きなワンルームを可能にする。ボックスは基礎と人工地盤(スキップテラス)から、鋼管支柱群により支持される。支柱群は一見ランダムにみえるが、上部の鉛直荷重を下部に伝達する支柱と、偏心ブレースやトラス構造を立体的に形成する筋かいで構成されており、傾斜方向に互いに打ち消しあうことでバランスを維持する。一方、2階のスキップテラスは薄いRC造フラットスラブで、段差を利用することで構造デプスを確保する。これにより、3m近いスラブの跳ね出しや、フローティングボックスの支持が可能になる。段状のスラブは巨大なブレースとして接地しており、1階のRC造耐震壁と共に十分な強度を確保することで、トータルにバランスのとれた構造となる。
■ 構造・規模: S造・RC造3階建
■ 延床面積: 137.19u(41.5坪)








